横浜マタタビバージョンのFUNI WORLD

おバカショート劇場。

FUNI WORLD (31)


第、986話 鍾乳洞マンボ (2018.05.25)
マネージャーのボヨヨ〜ン「新人スタッフの紹介です」
新人スタッフ「竹之内竹太郎と言います。
『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
キャン●ィーズの『卒●』を歌います。
そしてあなたとは〜♪〜〜偲んでみる慕情〜♪。゜゛」
平成ツチノコ隊メンバー「フルで歌った!最後まで歌った!」
新人スタッフ「『平安ツチノコ探検隊』は以前から知っていました」
平成ツチノコ隊メンバー「名前間違えた!盛大に間違えた!」
新人スタッフ「は〜い!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「なんでしょうか?」
新人スタッフ「キャンディ●ズの『●業』を歌います。
そしてあなたとは〜♪〜〜偲んでみる慕情〜♪。゜゛」
平成ツチノコ隊メンバー「2回も歌った!2回もフルで歌った!」
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ーその頃、某旅行代理店ではー
社長「日本列島鍾乳洞ツアーの企画はどうなっているんだ!」
責任者「『鍾乳洞マンボ』を企画してみました」
社長「なんなんだ、それは」
責任者「鍾乳洞の中でみんなでマンボを踊るのです」
社長「鍾乳洞の神秘的な光景に包まれてみんなでマンボを踊るのか」
責任者「鍾乳洞マニアにも、マンボマニアにも、納得の企画です」
社長「これで我が社も安泰じゃ」
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ー月日は流れー
社長「『鍾乳洞マンボ』だだすべりじゃないか」
責任者「そこで、インターネット番組に意見を伺ってみたのですが」
社長「溺れる者は藁をも掴んじまったか;;」
責任者「その番組のアイドルグループのメンバーで、
『ラーメン丸カーノ』という、インスタントラーメン好きの娘がいまして。
『インスタントラーメンも食べたい』とお答え下さりました」
-お暇なら、第、978話 またはそれ以前参照-
社長「どういう事だね」
責任者「鍾乳洞マニア、マンボマニア、インスタントラーメンマニアにも、納得の企画です」
社長「ど、ど、どういう事だね」
責任者「鍾乳洞の神秘的な光景に包まれて、インスタントラーメンマンボです」
社長「な、なるほど!!!これで我が社も安泰じゃ」
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ーその頃、平成ツチノコ隊所属事務所ではー
新人スタッフ「そしてあなたとは〜♪〜〜偲んでみる慕情〜♪。゜゛」
平成ツチノコ隊メンバー「この歌、最早此奴の挨拶代わりと化している;;」


第、985話 いつか (2018.05.18)
いつか、自分は国を作りたい。
いつの日か、独立国を作りたい。
小さな島でいい。
小さな国でいい。
無実を主張し続け、拘置所に収監され、
数え切れないほどに季節が過ぎ去っていった。
棄却されるだけの異議申し立て。
紛失された、無実を証明出来たはずの証拠物件。
刑が執行されるその訪れる日に脅える事しか出来ない自分が、
『希望』を維持させるための、唯一の『絵空事』。
いつか、自分は国を作りたい。
いつの日か、独立国を作りたい。
冤罪を作らない捜査をする国。
有罪ありきの裁判などしない国。
無法集団が正義の名の下に笑う事など有り得ない国。
――本日もまた拘置所内に、廊下を歩く数名の靴音が響き渡る。


第、984話 次の『約束』のために (2018.05.11)
ぼくは『霊界』という存在を信じてはいなかった。
取り敢えず、今は『霊界』を信じている。
そして、魂はやがて生まれ変わるという事も――。
だって、ぼくの魂は今、『霊界』にあるのだから。
結婚を約束していた彼女が目の前にいる。
彼女「生まれ変わったら前世の記憶は消えてしまうのよね」
ぼく「時には前世の記憶を持って生まれ変わる人もいるって言うよね」
彼女「来世でまたあなたと出会いたい。出来れば前世の記憶を引き継いたまま」
ぼく「いいかい、よく聞くんだ。ふたりとも前世の記憶を引き継いたまま
生まれ変われる可能性なんてとても低い。出会った相手がぼくであるか、
君であるか、それもおそらく判らないだろう。来世での運命の相手に突然、
『前世の記憶を持っている』なんて言ったら、気味悪がられるかも知れない。
だから、例え前世の記憶を持って生まれ変わっても、それは、語らないほうがいい」
彼女「そうね。きっと、そうね。」
――やがて、ぼくと彼女ふたりにも、生まれ変わる順番が訪れた。
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母「直人、あなた、犬が欲しいって言ってペットショップに出掛けたよね」
直人「この猫がどうしても連れて行って欲しいって目をしてぼくを見詰めてきたもんだからさ」
母「まあ、この猫、メス猫ね。直人、この猫に惚れられたんじゃないの?」
直人「あぁ、そうかも知れないね。」
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時間を少し遡り、此処は直人が訪れたペットショップ。
直人「本当は犬が欲しくて来たんだけど、この猫の目力が気になるんだな」
店員「この猫をどうかお買い上げいただけませんか。
仔猫の頃からお客さんに唸ってばかりで、売れ残って大きくなってしまって。
何だかわたしには懐いているのだけど――。ホントはね、わたしが飼いたいけれど、
アパート暮らしでペットはダメだから。店長には『どうにか売れ』って催促されてばかり。
あなたはこの猫に選ばれたのよ。だから、この猫をどうかお買い上げいただけませんか」
直人「宜しい任せなさい!この猫は本日から我が家の家族だ」
店員「良かった!いなくなってしまうのは寂しいけれど――。」
直人「ぼくんち、此処から然程離れてないんだ。母とか大抵は家にいるし。
良かったらこの猫に会いに来たら。確かに君にも唸ったりしないね。この猫。
別のお客さんには『ウーッ』と唸ってたよ。何故だろうね。
ぼくも君も、きっと、この猫に出会うべきして出会ったんだね」
店員「本当に会いに行っていい?出会った相手に、会いに行くわよ」
直人「だって、これは、きっと、運命だからね」
店員「そうね。きっと、そうね。」


第、983話 制作 (2018.05.04)
映画『甲羅干し善治郎の日々〜That's ビタミンD〜』が制作される。
本日は、映画では珍しい、出演者が一同に集まり、
クランクイン前の顔合わせ、台本読みの日。
アイドルユニット『マントヒヒカーニバル』のメンバー、
演技経験の乏しい伊津見夏は、映画は初出演。
誰よりも役作りに不安を抱えていた。
仲間のメンバーはこの仕事では誰もここにいない。
会場の外でぽつんと一人佇んでいると、
上品そうな爺さんがそんな夏に声を掛けてきた。
爺「お嬢さん、どうなさったのかな」
夏「わたし、甲羅の中に顔を引っ込め、
気まずさを誤魔化す青年に苛立つ女の子の
役を演じなければならないの。でも、甲羅の中に
顔を引っ込め、気まずさを誤魔化す青年に
苛立った事なんて一度もないし、役作りに悩んでいるの。
爺「お嬢さん、しゃがみこんで蟻さんを観察して御覧なさい」
夏「お爺ちゃん、蟻さんがどうしたの?」
爺「蟻さんは、蟻さんを演じてはいないよね」
夏「そうでしょうね」
爺「お嬢さん、自分であれば良いのだよ。
今回の映画で、甲羅の中に顔を引っ込め、
気まずさを誤魔化す青年に初めて出会いなさい。
そして、甲羅の中に顔を引っ込め、
気まずさを誤魔化す青年に初めて苛立ちなさい。
そこからスタートすれば良いのだよ」
夏「そうよね、演じる技量なんてないんだもの。
わたしはわたしのまま、映画に体当たりしてみる」
関係者「監督、出演者が全員集まりました」
夏「えっ、お爺ちゃん、監督なの?」
爺「さあ、みんなで映画を作り始めましょう」
夏「はい」


第、982話 ステキなフルーツパーラー (2018.04.27)
とある老舗のフルーツパーラー。
常識ある全面禁煙。
それでも喫煙する不届き者は、
巨漢店員に肩をポンポンと叩かれ、
特別室にご招待されるという、
とってもステキなフルーツパーラー。
少女☆ステファニーは、憧れのイケメン太郎と初デート。
少女☆エリザベスは少し離れた席から
少女☆ステファニーのイヤモニへアドバイスを伝授。
イケメン太郎「僕はイチゴ味をこよなく愛する女の子が大好きなのさ」
少女☆ステファニー「イチゴ味のパ、パ、パ、パ、パフェでも頼もうかしら」
少女☆エリザベス「『イチゴパフェ』でいいのよ、ちょいと。」
イケメン太郎「ほかにどんなイチゴ味が好きなんだい」
少女☆ステファニー「イチゴ味の、つ、つ、つ、佃煮?」
少女☆エリザベス「パニくってんじゃないわよ、ちょいと。」
少女☆ステファニー「佃煮大好物!それと、イチゴ味のサバの塩焼き!」
イケメン太郎「なんか、邪悪な言葉が耳の中に飛び込んできたような――」
少女☆ステファニー「いや、あ、あのー、イチゴ味の、柔道部や空手部を兼部してたり――」
少女☆エリザベス「こら、今すぐ深呼吸しなさい!深呼吸!!!」
少女☆ステファニー「イチゴ味で、ボッコボコよ」
イケメン太郎「お、おまえなんか女の子失格だ!彼女不合格だ!」
少女☆エリザベス「もう我慢出来ない!!!」
イケメン太郎「だ、誰?」
少女☆エリザベス「何がイチゴ味よ!どんな女の子だって、
貴様の好みを受け入れなければならない義務なんてないのよ!
一人一人がそれぞれ個性を持った女の子でしょ!
その個性を愛する事が出来ないなら、貴様はその女の子を愛する資格なんてない。
ステファニーはわたしの大切な友人よ!貴様なんて彼氏失格よ!直ちにこの店から出て行って」
イケメン太郎「みんな狂っている!僕以外、みんな狂っている!」
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少女☆エリザベス「ねえ、悪い事したかも知れないけれど、あんな奴止めときなよ」
少女☆ステファニー「いいのよ、もういいの、偽った自分を愛されても嬉しくないもの」
店員「ご注文はお決まりですか?」
少女☆ステファニー「あっ!そうね、サバの塩焼きパフェふたつ」
店員「かしこまりました」
ステファニーとエリザベス「え、あるの???」
店員「当店の人気メニューです」


第、981話 クイズ!以外かも (2018.04.20)
司会「司会の、放流亭放水です。本日の『クイズ!以外かも』回答者は、アイドルからこの方達」
アイドルチーム「私たち、花柄ファンタジーで〜す!」
司会「そして、一般回答者はこの方達」
一般チーム「俺たち、おしりの軟らかいところでゆで卵の殻を割ります同好会で〜す」
司会「それでは第一問!ばさ子さんは包丁を使う際、おかあさまから、
『食材を押さえる手は?の手よ』と教わりました。さて、?の手」
アイドルチーム「わかんな〜い」
一般チーム「手のようにおしりで押さえろ」
司会「正解は、以外かも?イノシシの手でした。
因みに、アイドルさん、うり坊のモノマネなど出来ますか?」
アイドルチーム「うりうり、うりうり」
司会「かわいい!30点差し上げます」
一般チーム「い、いや、俺たち、何なら、おしりの軟らかいところでゆで卵の殻を割るよ」
司会「いや、いりません。では、第二問!ばさ子さんは道に迷い、
目的地までの行き方を通りすがりの人に尋ねました。
さて、通りすがりの人に教えてもらった行き方とは?」
アイドルチーム「わかんな〜い」
一般チーム「おしりで歩け」
司会「正解は、以外かも?先ずは日本の最北端『宗谷岬』を尋ねろ!でした。
因みに、アイドルさん、ゴマフアザラシのモノマネなど出来ますか?」
アイドルチーム「ゴマちゃん、ゴマゴマ」
司会「かわいい!30点差し上げます」
一般チーム「おいおい、俺たちに、おしりの軟らかいところでゆで卵の殻を割らせろよ。
ゆで卵だってちゃんと用意してきたんだぞ」
司会「いや、結構です。では、第三問!
第三問は大逆転のチャンス!点数が一気に60.0001点獲得出来ます。
ばさ子さんはコンビニでアルバイトをしていました。
お客さんが血相を変えコンビニに入ってくるや否や、
『?欲しいのじゃ!』と言いました。さて、?が欲しい」
アイドルチーム「わかんな〜い」
一般チーム「ゆで卵」
司会「正解は、以外かも?味噌を木桶ごと欲しいのじゃ!でした。
そんな訳で優勝は、アイドルチームでした!!!」
一般チーム「だから、俺たちのおしりは何のために存在しているんだよ〜、、」


第、980話 じいじぴょんとばあばぴょん (2018.04.13)
あるところにじいじぴょんとばあばぴょんが住んでいます〜なう。
じいじぴょんは庭で盆栽いじり。ばあばぴょんは最新全自動洗濯機と格闘。
ばあばぴょんがやっとの事で洗濯物を干していると、孫太郎と孫姫が遊びに来ました。
孫姫「ばあばぴょんは過去に行けたらどの時代がいいの?」
ばあばぴょん「孫が遊びに来てくれるこの時代がいいよ」
孫太郎「じいじぴょんはリモコンで動いているの?」
じいじぴょん「日本人は国家主義に踊らされている哀れな生き物なのだ」
孫姫「ばあばぴょんは未来に行けたらどの時代がいいの?」
ばあばぴょん「孫とこうして話が出来るこの時代がいいよ」
孫太郎「じいじぴょんは着ぐるみなの?」
じいじぴょん「日本人は国家主義を身に纏わされた悲しい生き物なのだ」
孫姫「ばあばぴょんはずっとばあばぴょんなの?」
ばあばぴょん「ばあばぴょんはずっと、かわいい孫たちのばあばぴょんだよ」
孫太郎「じいじぴょんはダンゴムシ?」
じいじぴょん「日本人は国家主義という鎖で雁字搦めの、ダンゴムシほどの自由もない生き物なのだ」
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孫太郎と孫姫が帰ってしまい、日が傾き始めた頃、
ばあばぴょんは乾いた洗濯物を取り込みそれを畳んでいる。
じいじぴょんは庭でダンゴムシとお話をしている。
じいじぴょん「ダンゴムシよ、おまえは生きていけ!害虫扱いされても、おまえは決して負けるな!」


第、979話 飴菓子娘伝説 (2018.04.06)
1978年4月4日に解散した飴菓子娘。
その、飴菓子娘の超貴重なライブ映像を収めた、
Blu-ray『飴菓子娘の宝物』を、鑑賞している。
『真赤な林檎を頬ばれない』という歌い出しの、
『年下のお爺ちゃん』というヒット曲で有名な、
飴菓子娘のことである。
『暑中お見舞い申し上げ損ねました』で有名な、
飴菓子娘のことである。
『わら』で、藁の衣装を身に纏った、
飴菓子娘のことである。
『普通の女の子に左官工させろ!』という発言で有名な、
飴菓子娘のことである。
『本当は私たちは、桶職人でした!!』という発言で有名な、
飴菓子娘のことである。
1978年4月4日に解散した飴菓子娘。
その、飴菓子娘の超貴重なライブ映像を収めた、
Blu-ray『飴菓子娘の宝物』を、鑑賞している。
飴菓子娘は、『アイドル』というか、『シンガー』というか、
飴菓子娘のジャンルは、もはや、『ストーリー』なのである。


第、978話 みんなで楽しいお化け屋敷 (2018.03.30)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信スペシャルです」
平成ツチノコ隊、メンバー。
中村千春 ー 幼き頃から山を幾つも越え分校に通い続けた強い足腰が自慢。
大谷幸恵 ー 世界に生息する昆虫をほぼ全て把握している。
岩永麻理奈 ー 6歳の頃、総合格闘家の父の関節を決めギブアップを奪った事がある。
菅原真美子 ー 悪の組織に改造されかけ脱走。右腕に数々のアタッチメントを装着できる。
二階堂幸恵 ー 学んだ記憶がないヒエログリフを流暢に読み書きできる。
渋谷忍 ー 象使いの両親の間に生まれ、子象と戯れながら育った。
ラーメン丸カーノ (平沢華音) ー 目隠しをしてインスタントラーメンの銘柄を当てられる。
-お暇なら、第、977話 またはそれ以前参照-
マネージャーのボヨヨ〜ン「今回は録画での放送ですが、現在、我々は某撮影所に来ています」
平成ツチノコ隊メンバー「桜が咲いてて綺麗!花見スペシャルだ!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「いいえ、お化け屋敷スペシャルです」
平成ツチノコ隊メンバー「な、なんじゃそりゃ??!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「ボヨヨ〜ン演出のお化け屋敷にメンバーがチャレンジ!」
カノぽっぽ「ボヨヨ〜ンは馬面だから馬ばっかり出て来る馬屋敷だね」
マネージャーのボヨヨ〜ン「や、やかましいわい;;」
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■ボヨヨ〜ン演出のお化け屋敷■
用意されたスクールシューズを履き、体操着に着替えたメンバーは、
ケータイなど全ての手荷物を一時没収され、一人一人が隔離された控え室で待機。
先ず全てのメンバーは、それぞれ隔離された控え室で15分間放置される。
控え室の様子は随時カメラで確認。
あみだくじでメンバーが引き当てた順番を、メンバー不在で発表され、
その順番通りに控え室からメンバーが一人一人呼び出される。
スタジオにセットされた夕暮れの屋敷に、スタートを合図に玄関に向かう。
血塗られた包丁を手にした、返り血を浴びた男が玄関から出て来て目が合う。
男がその場から血相を変え逃げ去ったら、メンバーは玄関で、
スクールシューズを脱ぎ、スクールシューズをお行儀良く揃え、屋敷に侵入。
和室の障子を開けると、血を流した母親と幼い子供の遺体(人形)が転がっている。
むせ返る血の匂い(香料)に絶えながら、湿った畳の上を歩いていき、
和室の奥の、文机の上に置かれた、自分の名前が書かれた封筒を手に戻る。
障子を開け和室から出ると、廊下に、先ほどの幼い子供の遺体(人形)
と同じ服装の青白い顔をした子供が泣きながら佇んでいる。
スクールシューズは踵を踏まずきちんと履き(実はサイズが0.5cm小さい)、
玄関を出るや否や、スーツを着た仕事帰りのこの屋敷の父親に遭遇。
『おまえは誰だ!わたしの家で何をしている!』と怒鳴られる。
それと同時に警官が現れる。この屋敷の父親『家族が殺害されている!』
警官に手錠を掛けられ、隔離された控え室に連行され、手錠を掛けられたまま待機。
自分の名前が書かれた封筒の中身は、5千円分の商品券。
MVPには、更に5千円分の商品券。ボヨヨ〜ンの判断で
失格者と判断されたメンバーは、5千円分の商品券を没収。
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マネージャーのボヨヨ〜ン「さて、MVPの発表です!
栄えあるMVPは、ドゥルルルルルル♪。゜゛二階堂幸恵。
二階堂幸恵は唯一、幽霊役の子供を『可哀相に』と抱きしめました」
二階堂幸恵以外のメンバー「霊界と直結したような女だからねぇ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「そして失格者は、ドゥルルルルルル♪。゜゛」
平成ツチノコ隊メンバー「失格者にドラムロールいる?」
マネージャーのボヨヨ〜ン「岩永麻理奈とカノぽっぽ」
岩永麻理奈&カノぽっぽ「ななななんでさ???」
マネージャーのボヨヨ〜ン「岩永麻理奈は警官役を一本背負いで投げ三角締めで落としました」
岩永麻理奈「わはははは」
マネージャーのボヨヨ〜ン「岩永麻理奈の5千円分の商品券は、警官役に慰謝料として渡されます」
岩永麻理奈「わはははは」
カノぽっぽ「カノぽっぽは一体どうして?
スクールシューズをお行儀良く揃えたよ。
スクールシューズを踵を踏まずきちんと履いたよ。
警官役投げてないよ。絞め落としてないよ。幽霊役の子供に腰抜かしたけど;;」
マネージャーのボヨヨ〜ン「カノぽっぽは警官役に両腕を差し出し、
『申し訳ありません。私がやりました』と、自白しました」
カノぽっぽ「あれは逆らうのも怖かったから、つい口にしてしまっただけだよ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「商品券没収です」
カノぽっぽ「せめて、没収以外で何か;;」
マネージャーのボヨヨ〜ン「では、商品券没収か、または芸名を『カノ太郎』に改名」
カノぽっぽ「没収で」


第、977話 闘え!煮豆婦人 (2018.03.23)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊、メンバー。
中村千春 ー 幼き頃から山を幾つも越え分校に通い続けた強い足腰が自慢。
大谷幸恵 ー 世界に生息する昆虫をほぼ全て把握している。
岩永麻理奈 ー 6歳の頃、総合格闘家の父の関節を決めギブアップを奪った事がある。
菅原真美子 ー 悪の組織に改造されかけ脱走。右腕に数々のアタッチメントを装着できる。
二階堂幸恵 ー 学んだ記憶がないヒエログリフを流暢に読み書きできる。
渋谷忍 ー 象使いの両親の間に生まれ、子象と戯れながら育った。
ラーメン丸カーノ (平沢華音) ー 目隠しをしてインスタントラーメンの銘柄を当てられる。
-お暇なら、第、972話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「平成ツチノコ隊の最新アルバム、
『おばあちゃんとゴルゴンゾーラチーズ』に、
カノぽっぽが作った楽曲『闘え!煮豆婦人』を是非」
マネージャーのボヨヨ〜ン「却下!!!」
中村千春「まだ発売まで間に合うよ」
大谷幸恵「アレンジとレコーディングだけだよ」
岩永麻理奈「楽曲の緊急参戦だよ」
菅原真美子「煮豆が飛び出るアタッチメントも用意出来るよ」
二階堂幸恵「ツチノコ隊の新たな可能性だよ」
渋谷忍「ちびっこがこの曲喜ぶよ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「絶対に却下!!!」
カノぽっぽ「そんな事言って、ボヨヨ〜ンはこの曲好きなんでしょ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「そんな事ないよ!カノ太郎」
カノぽっぽ「あっ!カノぽっぽは女の子なのにカノ太郎って言った」
マネージャーのボヨヨ〜ン「却下だよ!カノ太郎」
カノぽっぽ「あっ!またカノ太郎って言った」
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闘え!煮豆婦人
アルバム『おばあちゃんとゴルゴンゾーラチーズ』リード曲
歌手:平成ツチノコ隊
煮豆を煮させりゃ せ・か・い・い・ち
お豆がふっくら もっちりよ
敵はイギリス ビーンズレディー
戦い終われば ノーサイド
煮豆の婦人!闘う婦人!金時豆には落し蓋なのさ Ah Ah
*ごちそううまけりゃ 世界中がスマイル
今だ 変身 煮豆婦人セブン*
デートは二の次 あ・と・ま・わ・し
火加減大事よ あく取りも
敵はフランス ひら豆マダム
厚き友情 ほとばしれ
煮豆の婦人!闘う婦人!黒豆煮るなら錆びた釘なのよ Oh Oh
主食はやっぱり インスタントラーメン
行くぞ 変身 煮豆婦人セブン
煮豆の婦人!闘う婦人!乾燥豆には重曹入れるのさ Ah Ah
* くりかえし


第、976話 黄昏金魚 (2018.03.16)
金魚になりたいとふと思ったりする。
観賞魚故の美的感。焼かれて喰われる事もなく、
水の中を優雅に泳いで日々を暮らす。
金魚掬いの露店。水槽の金魚に金魚の極意を尋ねる。
露店のオヤジ「只聞きはダメだよ!1回200円也」
200円を払い、オヤジにポイを渡され、一匹も掬えず。
露店のオヤジ「しゃーない、一匹持ってきな」
ビニール袋の中の金魚に金魚の極意を尋ねる。
ビニール袋の中、金魚が水面で口をパクパク。
急迫した危難!大急ぎで家に連れて帰る。
透明の8Lポリカバケツに水を入れ、金魚にご理解いただく。
透明の8Lポリカバケツの中の金魚に金魚の極意を尋ねる。
翌日、金魚入りの透明の8Lポリカバケツを手に、金魚と外出。
交通機関で持ち込みを拒否され続け、ひたすら歩く。
映画館でも、遊園地でも、持ち込みを拒否され続け、
通りがかった公園のベンチに、金魚入りの透明の
8Lポリカバケツを置き、金魚と並んでへたりこむ。
町は黄昏時。金魚に金魚の極意を尋ねる。
小学生ぐらいの女の子に金魚を発見される。
女の子「うちにも昨日金魚掬いでもらった金魚が一匹泳いでいるよ」
家がすぐそこというので女の子の家に行き金魚をプレゼントする。
女の子にも、女の子のお母さんにも、お礼を言われたりする。
何だかとっても照れくさい。
帰り際、水槽の二匹の金魚に金魚の極意を尋ねる。
川沿いの道を、水入りの透明の8Lポリカバケツを手に歩く。
いや、水はもう必要ない。
川にバケツの水を思いっ切り撒いた。
黄昏色に染まった町に一瞬虹がきらめいた。
と、同時に腰に激痛。
明日朝一に整形外科に出掛けなければ。
金魚になりたいとふと思ったりする。
観賞魚故の美的感。焼かれて喰われる事もなく、
水の中を優雅に泳いで日々を暮らす。
腰痛で水の中を泳げなくなる金魚なんて聞いた事もないし。
金魚になりたいと、時々、ふと思ったりする。


第、975話 蓮華草 (2018.03.09)
ピンポンパンポン〜♪。゜゛
《これは避難訓練放送です。
現在、家庭科室でハイレグオヤジが暴れています。
生徒の皆さんは教職員の指示に従い行動してください》
――ぼくはそう、このクラスの生徒なのだろう。
「押さない、走らない、しゃべらない、戻らない」
『お・は・し・も』の説明を受けた後、校庭への避難が始まる。
吉井くんが、めんどくさそうに席を立つ。
あっ、そう言えば、吉井くん。
「『忍者パットリくん』って、実写テレビドラマ化はあったけど、
実写映画はないんだよな。おまえはスッピンでパットリくん出来るから、
今から俳優さんを目指しておけば、将来主役抜擢あるかもな」
きみからあの話をされた頃からぼくは忍者かも知れないって思ってた。
でも、現在のぼくは、ぼくの机であり、ぼくが座ってた椅子になってしまったようだね。
そんな事を思っていたら、ぼくは何時しか水槽の中から持ち上げられている。
「ケロケロ」
「おい、そこ、カエルは置いて行きなさい」
「でも先生、カエルも非難させなくてはいけません」
「訓練だからいいんだよ!!!」
「ケロケロ」
「それでは何のために訓練しているのかわかりません」
「訓練だからいいんだよ!!!」
「ケロケロ」
ぼくは水槽の中にカエルを戻し、教室を出て行った。
先生は大雑把に黒板消しで黒板を拭き、教室から出て行った。
黒板消しも楽ではないんだな。チョークの粉に塗れる日々。
ドアの上部に挟まれる。生徒に向かって投げられる。
ぼくは黒板消しとして、ぼんやりと教室に置いてきぼり。
やがて避難訓練から帰ってきた生徒たち。
授業も終わり、掃除当番も帰って行った。
――ぼくの机の上には花瓶が置いてある。
花瓶には蓮華草が生けてある。
蓮華草。ぼくの好きな花だ。
ぼくは教室を後にして、校庭を後にして、
校門を出ると、近くの歩道には花が添えられている。
かれこれ一週間ほど過去の事だ。
高齢者が運転する車が歩道を歩く生徒を次々に撥ねた。
ぼく以外は大事には至らなかったんだ。ぼく以外は、ね。
校門を出ると、近くの歩道には花が添えられている。
ぼくの事を知ってか、蓮華草も供えられている。
蓮華草。蓮華草。あぁ、ぼくの好きな花だ。


第、974話 はるにさくはな (2018.03.02)
男A「我々、6年花組卒業生、初の同窓会ですなぁ」
男B「晴れ渡った青空の下」
男C「御座むしろ敷いて、渋い緑茶にはちみつ漬け梅干し」
男A「甘じゅっぱ〜い」
男B「甘じゅっぱ〜い」
男C「檄すっぱ!!!」
男A「それ、大当たりだ」
男B「最強にすっぱい梅干し」
男C「ロシアンルーレット???」
男A「学級委員長は幼なじみの奴とまだ付き合っているのだろうか」
男B「甘じゅっぱ〜い」
男A「甘じゅっぱ〜い」
男C「また檄すっぱ!!!」
男B「そう言えば、PTA会長の娘はまだ初恋の奴を狙っているのだろうか」
男A「甘じゅっぱ〜い」
男B「甘じゅっぱ〜い」
男C「また檄すっぱ!!!」
男C「そうだ、我が6年花組の美少女に毎日バラの花束をあげていた、
○△議員の孫だった奴、一流大学卒業して、国家公務員になり、
その後、痴漢と盗撮の常習犯で逮捕されたってな」
男A「こりゃ、渋い緑茶だな」
男B「こりゃ、渋い緑茶だね」
男C「こりゃ、檄にがぁ!!!」
男A「それ、大当たりだ」
男B「最強のセンブリ茶」
男C「ロシアンルーレット???」
男A「でさ、我が6年花組の美少女と貧乏少年が結婚したな」
男B「あの貧乏少年が今や世界中から注目されている画家だとか」
男C「それ、ネットニュースで見た!名画『はるにさくはな』って、
小学生当時、バラの花束なんてあげられなかった貧乏少年が、
画家になってから、春の野に一面に咲く花の画を描いて、
大人に成長した、我が6年花組の美少女にプレゼントした画だってね」
男A「現在ふたりは春の野に一面に咲く花が美しいあの国に移住したってね」
男B「現在ふたりは国民への支援制度が充実しているあの国に移住したってね」
男C「誰もがその国で我が子を育てたいと願われているあの国に移住したってね」
男A「甘じゅっぱ〜い」
男B「甘じゅっぱ〜い」
男C「また檄すっぱ!!!」
男A「ところでさ、何で同窓会なのに俺ら3人だけなのさ」
男B「そうだよな、何で我ら超モテない3人組だけなのさ」
男C「ゴメン!案内状出すのをすっかり忘れてた」
男A「最強にすっぱい梅干し、全部食っていいぞ!」
男B「最強のセンブリ茶も、全部飲み干していいぞ!」
男C「檄すっぱ!!!檄にがぁ!!!」


第、973話 初舞台 (2018.02.23)
ホームレスA「次の日曜日、この公園を訪れる子供たちに劇を披露しよう。
俺たちのことをちょっとでも子供たちの心に刻んでもらいたいのさ」
ホームレスB「さすが、原発反対発言でレギュラー番組降ろされ、
所属事務所も解雇されホームレスになってしまった元役者さんだ」
ホームレスA「そんなBは、会社の不正を内部告発したら解雇されホームレスになった人」
ホームレスC「俺は冤罪で逮捕され、無実が証明された時には既に仕事も家族も失いホームレスさ」
ホームレスD「俺は、汚職議員の父から逃れたくて家出してこの有り様」
ホームレスE「俺なんて、学校から女子生徒の上履きや体操着盗んでこの有り様」
ホームレスA「そりゃ、自業自得だろ」
ホームレスE「そうだけどな。でも、主犯の、誘ってきた役所のオヤジは
不起訴になり即仕事復帰。なぜか俺が主犯扱いされて刑務所暮らしだよ」
ホームレスA「だけど、自業自得だろ」
ホームレスB「で、どんな劇をするのさ」
ホームレスA「確かBは捨てられていた雌猫と相思相愛だろ。
その雌猫にも出演してもらって『チャトラ猫ホームズ』はどうだ」
ホームレスC「右立鉄男や、三浦洋二や、陣外孝則がドラマ出演しているね」
ホームレスD「モーニングな娘。も、単発でドラマやってたぞ」
ホームレスE「モーニングな娘。の体操着窃盗事件とか・・」
ホームレスA「Eは私語禁止!」
---------------------------------
ホームレスB「日曜日だね」
ホームレスC「初舞台だね」
ホームレスD「雨降りだね」
ホームレスE「雨に濡れたモーニングな娘。」
ホームレスA「Eは私語禁止!始めようか。誰も見ていなくてもいい。俺たちの初舞台だ!」
---------------------------------
翌日、雨上がりの月曜日。
行政からの野宿者強制排除により、
5人のホームレスと、一匹の野良猫は、
どこか遠くへと旅立っていった。
もしかしたら、ひょっとしたら、
5人のホームレスと、一匹の野良猫は、
どこまでも、どこまでも、
虹を追い掛けていったのかも知れない。【完】


第、972話 おばあちゃんのたぽたぽ焼き (2018.02.16)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
-お暇なら、第、971話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「『おばあちゃんの松前漬け』とか、『おばあちゃんの梅干し』など、
おばあちゃん商品数あれど、あなたが求める『おばあちゃんの○○』は?」
中村千春「おばあちゃんの鉄下駄」
大谷幸恵「おばあちゃんの昆虫ロボット各種」
岩永麻理奈「おばあちゃんのマルチホームジム」
菅原真美子「おばあちゃんの電源内蔵型ドリルアーム」
二階堂幸恵「おばあちゃんのピラミッド建設」
渋谷忍「おばあちゃんのエレファント・キャンプ」
カノぽっぽ「カノぽっぽはインスタントラ――」
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい!茶番終了。さて、カノぽっぽさん、告知を――」
カノぽっぽ「なんと、なんと、平成ツチノコ隊の最新アルバム、
『おばあちゃんとゴルゴンゾーラチーズ』が発売されます!!!
で、ボヨヨ〜ンが求める『おばあちゃんの○○』は???」
マネージャーのボヨヨ〜ン「おばあちゃんの太陽光発電」
平成ツチノコ隊メンバー「――なんかもう、残念だね。」
マネージャーのボヨヨ〜ン「や、や、やかましいわい;;」
カノぽっぽ「初回限定盤には、おばあちゃんが付属――」
マネージャーのボヨヨ〜ン「――されません;;」


第、971話 雛フィギュア (2018.02.09)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
-お暇なら、第、968話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「あなたが求める使い捨てカイロは?」
中村千春「北風から顔を守れ!美容パック型」
大谷幸恵「鼻の穴に温もりを!呼吸も出来る鼻栓型」
岩永麻理奈「最強を求めろ!究極の全身タイツ型」
菅原真美子「ツボから暖を!鍼打ち東洋医学型」
二階堂幸恵「もはや建造物!ピラミッド型」
渋谷忍「かわいい赤ちゃん象のぬいぐるみ型」
カノぽっぽ「カノぽっぽはインスタントラ――」
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい!茶番終了。さて、平成ツチノコ隊メンバーが
農民や町人の娘に扮した、ディスプレイケースとセットの雛フィギュアですが、
有り難い事に予約注文が殺到しています。雛祭りまでには届く予定なので、
まだの方は注文お待ちしています。ただ、ボヨヨ〜ンの心残りは、
鰹一本釣りの勇ましい漁師のボヨヨ〜ンフィギュアが却下されてしまった事」
平成ツチノコ隊メンバー「ボヨヨ〜ンは、糞尿桶下げた天秤棒を肩に担いで
歩くおっちゃんフィギュアになりました。頭にはデカい蝿が止まってます」
マネージャーのボヨヨ〜ン「まぁ、そんな人生ですよ;;」
平成ツチノコ隊メンバー「ボヨヨ〜ン、ギャハハハ、愛しているよ!!!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「や、やかましいわい;;」
カノぽっぽ「ツチノコフィギュアもいるよ」


第、970話 健康トラップ (2018.02.02)
おデブくん「『遺伝子組み換えではない』という表示はチェックしないとね」
佐藤くん「でも、おデブくんはキ●リトールキャンディを頻繁に舐めているよね。
キ●リトールの原料はトウモロコシの芯が主流で大半は遺伝子組み換えなんだよ」
おデブくん「な、な、な、なんですっ糖ぉおおおお!!!」
佐藤くん「多くの食品や化粧品・医薬品などに使われているソル●トールも同じ事が言えるね。
まあ、その他、家畜の飼料まで考えたら、遺伝子組み換えを避けるのは相当困難だけどね」
おデブくん「せめてダイエットに、ロー、ノンカロリーの飲食品を選ばなければ」
佐藤くん「ロー、ノンカロリーの飲食品は、インスリンが大量に分泌。
つまり、脂肪を溜め込みやすい身体になるため、砂糖の飲食品より、
ロー、ノンカロリーの飲食品のほうが太ってしまうらしい。しかも、
ロー、ノンカロリーの飲食品は食欲を増進してしまうらしいよ」
おデブくん「な、な、な、な、なんですっ糖ぉおおおおおおお!!!」
佐藤くん「砂糖は実はとても安全な甘味料だったって話さ」
おデブくん「せめて、俺のあま〜い新婚生活は守ってみせるぞ。
奥さんは甘党の俺のために●ルスイートを使ったスイーツを毎日作ってくれるんだ」
佐藤くん「えっ!ひょっとして奥さん、以前に亭主と二度死別してないか?」
おデブくん「そうだよ、だから俺は長生きをして奥さんを幸福にしてあげるんだ」
佐藤くん「『おデブ亭主保険金殺害疑惑』って耳にした事ないか?
新婚のおデブが二人も早死にして、どちらも多額の保険金が掛けられてた。
おデブくんは、多額の保険金が掛けられているかい?」
おデブくん「そうだよ、俺に何かあったら奥さん大変だから、言われるがままに保険入ったよ」
佐藤くん「●ルスイートは、100%アス●ルテームで、
アス●ルテームは、ロー、ノンカロリーの飲食品に頻繁に使われている。
アス●ルテームは、以前から発がん性があることが指摘されているし、
他の国では健康被害が多数報告され、多くの人々が訴訟を起こしている。
言わば毒物とも言える、最も危険な人工甘味料なんだよ。
アス●ルテームやネ●テームなど、人工甘味料が明記された飲食品に注意」
おデブくん「Bad!Bad!Bad!Baっ糖ぉおおおおおおお!!!!!!
●ルスイートなんて、そんじょそこらで普通に売られている商品じゃないか」
佐藤くん「この国では、直ちに健康に影響しない場合、セーフなんだよ」


第、969話 抹茶売りの少女 (2018.01.26)
寒空の下、少女は抹茶を売っていた。
街行く人々は少女には目もくれず、ただ目の前を通り過ぎていく。
少女「はっぴ着たアイドルオタのおっさん、
是非、この抹茶を買ってくれませんか」
オタ「抹茶は要らないよ」
少女「ならば是非、このリングベルの丸い輪に付いている鈴を一つ買って下さい」
オタ「でも、その鈴、リングベルの丸い輪に付いているけど――」
少女「引きちぎります」
そしてオタは少女がリングベルの丸い輪から引きちぎった鈴を一つ買った。
寒空の下、少女は抹茶を売っていた。
街行く人々は少女には目もくれず、ただ目の前を通り過ぎていく。
少女「はっぴ着たアイドルオタのおっさん、
是非、この抹茶を買ってくれませんか」
オタ「また抹茶売りかい?鈴ならもう要らないよ」
少女「ならば是非、このタンバリンの銅に付いている小さなシンバルを一つ買って下さい」
オタ「でも、小さなシンバルは、タンバリンの銅に付いているけど――」
少女「ペンチで切断します」
そしてオタは少女がタンバリンの銅から切断した小さなシンバルを一つ買った。
寒空の下、少女は抹茶を売っていた。
街行く人々は少女には目もくれず、ただ目の前を通り過ぎていく。
少女「はっぴ着たアイドルオタのおっさん、
是非、この抹茶を買ってくれませんか」
オタ「またまた抹茶売りかい?鈴も小さなシンバルも要らないよ」
少女「ならば是非、このトライアングルを叩くための金属の棒を数センチ買って下さい」
オタ「でも、このトライアングルを叩くための金属の棒――」
少女「金属切断ノコギリで切断します」
オタ「三角のほうは?」
少女「これは持ち帰ります」
オタ「でも、三角のほうは?」
少女「絶対持ち帰ります」
そしてオタはトライアングルを叩くための金属の棒を数センチ買った。
寒空の下、少女たちは3人で抹茶を売っていた。
オタ「ねえキミたち、キミたちから買ったブツをオブジェにしようと接着したんだ」
金属ノコギリで数センチ切断されたトライアングルを叩くための金属の棒。
その金属の棒の先に接着した、タンバリンの銅から切断した小さなシンバル。
その小さなシンバルの中心に接着した、リングベルの丸い輪に付いていた鈴。
金属の棒は緑に、小さなシンバルはピンクに、リングベルの鈴は黄色に、それぞれ色が塗られていた。
それはまるで一輪の花のようだった。
オタ「キミたちは、元アイドルユニット、『フラワーパーカッション少女』だね」
3人の少女「今頃気付いて下さったのですね。わたしたちは――
リングベルと黄色担当、リングベル可奈。
タンバリンとピンク担当、タンバリン知香。
トライアングルと緑担当、トライアングル紗智。
以前あなたが熱狂的に応援してくれていて、
そして何時しか一瞬に忘れ去っていった、
元『フラワーパーカッション少女』よ」
オタ「抹茶のCMを切っ掛けに人気に火が付いた、
あ、あの、元『フラワーパーカッション少女』」
3人の少女「 ――もうあの暖かな炎は既に消えてしまったわ」
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寒空の下、少女たちは抹茶を売っていた。
街行く人々は少女たちには目もくれず、ただ目の前を通り過ぎていく。


第、968話 武具で我が子の成長を願う呪われた国 (2018.01.20)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
-お暇なら、第、966話 またはそれ以前参照-
映画『胴付長靴の女』子役オーディション会場???
マネージャーのボヨヨ〜ン「お幾つですか」
中村千春「6歳」大谷幸恵「5歳」岩永麻理奈「6歳」菅原真美子「右に同じ」
二階堂幸恵「7歳は年増だわ」渋谷忍「レディーに年齢聞く?」カノぽっぽ「6つ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「将来の夢は」
中村千春「ケーキ屋さん」大谷幸恵「花屋さん」岩永麻理奈「幼稚園の先生」菅原真美子「右に同じ」
二階堂幸恵「ピラミッド建造」渋谷忍「巨乳」カノぽっぽ「女中頭」
マネージャーのボヨヨ〜ン「好きな歌は」
中村千春「大きな栗の木の下で」大谷幸恵「あなたと」岩永麻理奈「わたし」菅原真美子「なかよく」
二階堂幸恵「あそびましょう」渋谷忍「大きな栗の」カノぽっぽ「かあさんの歌」
中村千春「カノぽっぽ、そこは『木の下で』でしょ!!!」
カノぽっぽ「かあさんが ヘソ毛をつむぎ 手袋あんでくれた♪。゜゛」
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい!収拾つかなくなってきたので重大発表を」
平成ツチノコ隊メンバー「こどもの日に、保護者同伴子供イベント、
『兜や鎧は人を殺害する時身に付けられた呪われた武具にも拘らず』
が開催されます。血で血を洗う戦乱の世、過酷な運命に翻弄された人々の地獄絵巻。
こどもの日は家族揃って平成ツチノコ隊のイベントにて亡者の叫びに耳を傾けましょう」
マネージャーのボヨヨ〜ン「それでは、カノぽっぽ、最後に何か一言?」
カノぽっぽ「かあさんが ヘソ毛を抜いて のたうち転げ回る♪。゜゛」


第、967話 理由 (2018.01.13)
帰郷した。
昔とは変わってしまった駅を出ると、
カンガルーに声を掛けられた。
(日本でカンガルーに声を掛けられるなんてざらにないな)
そんな事を思っていたら、その着ぐるみは僕にこう言った。
「カンガルー様は、いつもあなたを見ています。
カンガルー様に、あなたも命を委ねましょう。
カンガルー教に、今すぐ入会しましょう」
(あ、怪しい宗教の勧誘じゃないか)
僕は逃げるようにそこから立ち去ると、
見覚えのある人物に声を掛けられた。
「よっ、おまえ帰ってたのか」
児童養護施設仲間だ。
「俺、祥恵と結婚したんだ。うちに寄ってけよ。
子供も生まれたんだ。今年で3歳になるよ」
3人は、赤ちゃんポスト組だった。
家にお邪魔をすると祥恵は言った。
「貧しいけれど、この子は親のいない子供にはさせないわ」
(僕が帰郷したのは、育ってきた町を最後に見たかったのと、
それと・・。)
僕は旧友に別れを告げ、自分の住む街へ帰った。
家に着くと、郵便受けに言付けが入っていた。
(家に来てしまってごめんなさい。
ゆで卵の殻剥き教室を暫く休んでいたので、
心配になり来てしまいました)
ゆで卵の殻剥き教室の受付の女か。
誰とも交際する気力など無かったから、
コクられて速効に断ったけど。
個人情報を不正に照会しやがって。
(心配になり来てしまいました)・・か。
バックの中には、旧友が『今度またゆっくり会おう』と言って
渡してくれた故郷のお菓子と、僕がいつも持ち歩いている、
僕を赤ちゃんポストに置いていった人が僕に授けてくれたお守り。
――明日からはちゃんとゆで卵の殻剥き教室に行き、
バイトもシフトが組まれていたはずなのでちゃんと行かなければ。
僕はまた、退屈な繰り返すだけの毎日に足を踏み入れる事にした。
人は皆、愛されて託された命。
生きていく理由なんてそれだけで十分だ。


第、966話 アイドルフェスティバルの楽屋にて (2018.01.05)
花柄ファンタジー「こんにちは。花柄ファンタジーです。
恋心レッドの、天沢裕菜です。
友情パープルの、蘢宮夢です。
微笑みイエローの、源広佳です。
初恋ピンクの、一香奈です。
そよ風ブルーの、郎女真利奈です。」
平成ツチノコ隊メンバー「みんな、カワイ〜〜イ!!
新曲の『ぷにぷにウサギジジイ』大好きです。
マネージャーさんも若いお姉さんでカワイ〜〜イ!!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「お、おい、今チラッとボヨヨ〜ン見なかったか?」
平成ツチノコ隊メンバー「マネージャーさんも若いお姉さんでカワイ〜〜イ!!」
マネージャーのボヨヨ〜ン「またボヨヨ〜ン見なかったか?怖いほど冷めた目で見なかったか?」
---------------------------------
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です。
アイドルフェスティバル参戦後の楽屋から配信しています」
平成ツチノコ隊、メンバー。
中村千春 ー 幼き頃から山を幾つも越え分校に通い続けた強い足腰が自慢。
大谷幸恵 ー 世界に生息する昆虫をほぼ全て把握している。
岩永麻理奈 ー 6歳の頃、総合格闘家の父の関節を決めギブアップを奪った事がある。
菅原真美子 ー 悪の組織に改造されかけ脱走。右腕に数々のアタッチメントを装着できる。
二階堂幸恵 ー 学んだ記憶がないヒエログリフを流暢に読み書きできる。
渋谷忍 ー 象使いの両親の間に生まれ、子象と戯れながら育った。
ラーメン丸カーノ (平沢華音) ー 目隠しをしてインスタントラーメンの銘柄を当てられる。
-お暇なら、第、965話 またはそれ以前参照-
平成ツチノコ隊メンバー「『花柄ファンタジー』みたいなカワイイ名前に変えたい」
マネージャーのボヨヨ〜ン「た、例えば???」
平成ツチノコ隊メンバー「煮豆デンジャラス」
マネージャーのボヨヨ〜ン「却下!!!」
平成ツチノコ隊メンバー「ギャハハハハハハハハハハハ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「こ、こら;;」
平成ツチノコ隊メンバー「この際、メンバーカラーを定めたい」
マネージャーのボヨヨ〜ン「た、例えば???」
中村千春「山道色」
大谷幸恵「玉虫色」
岩永麻理奈「格闘色」
菅原真美子「改造色」
二階堂幸恵「マミーブラウン」
渋谷忍「象グレー」
ラーメン丸カーノ (平沢華音)「魅惑の調味油色」
マネージャーのボヨヨ〜ン「却下!!!」
平成ツチノコ隊メンバー「ギャハハハハハハハハハハハ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「遊ばれている。年明け早々遊ばれている」
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新春アイドルフェスティバル 弁才天とビッグマッチ
メインイベント 30分1本勝負 平成ツチノコ隊 セットリスト
1.今、この場所へ (オーバチュア)
2.ハレソラ
3.転がるなツチノコ
4.ハピネス
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ぷにぷにウサギジジイ
歌手:花柄ファンタジー
運転免許は返納したけれど
ウサギのコスプレ 今すぐ止められない
還暦迎えて見付けた満足感
我が家に住み着く ぷにぷにウサギジジイ
LOVELY THERAPY LOVELY THERAPY 高齢化社会
だから このままそっとしておいて
浣腸プレイは卒業したけれど
ウサギの着ぐるみ 今すぐ捨てられない
定年境に新たな使命感
我が家に居座る ぷにぷにウサギジジイ
LOVELY THERAPY LOVELY THERAPY 高齢化社会
だから ジジイを笑顔にしておいて


第、965話 悪臭毒煙獣 (2017.12.29)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
ラーメン丸カーノ (平沢華音)「皆さんこんにちは。カノぽっぽです。
とある動物園の喫煙所に、『喫煙者 霊長目ヒト科』という貼り紙。
『たばこ』という葉をいぶしてその煙を肺に吸い込むことを
常習とする動物で、長時間『たばこ』を吸わないと、イライラして
落ち着きがなくなる個体もいる。とのこと。で、現在は、
『喫煙者 霊長目ヒト科』からのクレームで張り紙は撤去されたらしい。
そこで、カノぽっぽから提案。『人に危害を加える危険な妖獣。
絶えず悪臭を放ち、口から毒煙を吐く。別名・悪臭毒煙獣』。
という言葉を追加して、日本に依然現存する『喫煙所』という名の
汚染区域にアルミ複合板での注意書きを設置したらどうでしょう」
マネージャーのボヨヨ〜ン「ラーメン丸カーノ (平沢華音)による、
『カーノ、年の暮れに熱く語る』をお送りいたしました。さて、
来年早々、大規模なアイドルフェスティバルがあります。
これまで平成ツチノコ隊は、アイドルフェスティバルの出場を
お断りしてきました。しかし今回、応援して下さっているファンの意見や、
メンバーの『他のアイドルグループと触れ合いたい』との希望もあり、
平成ツチノコ隊、アイドルフェスティバルに初参戦させていただきます」
中村千春「私たち『平成ツチノコ隊』は、演出家『アニマル浜乃口』先生の、
『ライブではお客さんに支払っていただいた金額の、三倍以上の仕事をしろ』
との言いつけを守り、現在までお仕事を続けて参りました」
大谷幸恵「私たち『平成ツチノコ隊』は、平成ツチノコ隊イズムで挑みます」
岩永麻理奈「振り付けの『長州力江』先生からは、
『イデオロギーの闘いを魅せろ』と言われました」
菅原真美子「害虫まみれのアイドル産業を根っこから掘り返し、
そこから新しい芽が生えてくるように種を蒔いてきます」
二階堂幸恵「これは、『平成ツチノコ隊』からの、世の中に対しての挑戦です」
渋谷忍「『楽しく騒ぐアイドルステージ』しか知らない他のアイドルファンに、
『手に汗握るアイドルステージ』を経験させてきます」
ラーメン丸カーノ (平沢華音)「大晦日は『年越しインスタントラーメン』を食べます」
all「では皆さん、よいお年をお迎えください!!!」
-お暇なら、第、960話 またはそれ以前参照-


第、964話 ココア (2017.12.22)
夢に出て来る同じ場所。
家からそう遠くないけれどまだ行った事のない場所。
実際そこまで出掛けてみると、
夢で見た景色が広がっている。
夢で見た交差点。
夢で見たスーパーマーケット。
夢で見たスポーツセンター。
何か良い事があるのかも知れないと暫く道を歩くも、
結局、ただカロリーを消費するだけの結果に終わる。
「――だから???」
幼い頃からそうなんだ。
僕には無駄に変な脳力がある。
だが幸せは己で切開かなければいけない。
平凡に町並みを歩くのではなく、己を変化させてみなければ。
夢に出て来た公園で近所の子供達が遊んでいる。
「よっ!チビども、元気だな」
僕としては変化を求めての精一杯の声掛けだった。
だが近くにいた母親等にはそれでは済まなかったのだろう。
「あなたは何ですか!警察を呼びますよ!直ぐに立ち去りなさい!」
嫌な思いをした。嫌な思いをしただけだった。ただ、嫌な思いをしただけだった。
---------------------------------
その日の夜も夢を見た。
公園で近所の子供達が遊んでいた。
「よっ!チビども、元気だな」
だが近くにいた母親等にはそれでは済まなかったのだろう。
「あなたは何ですか!警察を呼びますよ!直ぐに立ち去りなさい!」
そこで目が覚めた。
嫌な思いが夢で繰り返された。
――寒い。すごく寒い。
お天道様までにはまだ時間があった。
もう少し眠っていられる。
僕は布団に包まるように丸まった。
しかし、尿意が僕の細やかな二度寝を妨害してきた。
――寒い。とても寒い。
僕は布団の温もりに未練を残しつつ、
ブルブル震えながらトイレに駆け込んだ。
---------------------------------
朝起きて何気にネットでニュースをチェック。
例の公園で包丁を持った通り魔が逮捕されたらしい。
母親A「少し前にも不審者が現れ警察を呼んだんですよ。
それで通り魔が現れたタイミングでやって来た警察官と鉢合わせになってね」
――不審者?――あぁ、僕の事か。
結果的に僕の声掛けが子供達の命を救ったようだ。
キッチンでケトルが湯が沸いた事を知らせてくれる。
朝、一杯のココア。これが僕の至福の時。


第、963話 俺は金田一耕作になる! (2017.12.16)
男A「また警察官の不祥事での謝罪記者会見だな」
男B「マニュアルロボット『謝罪屋太郎』を作ったら儲かるかもな」
男A「それより『初音ミタ』にマニュアル喋らせたらいい」
男B「ノートパソコンと大型モニターでの謝罪記者会見か」
男A「こんな警察には事件を任せられないから俺は探偵事務所をおっ始めた」
男B「でも探偵事務所なんて浮気捜査ばかりだろ。
民間が事件追っ掛けてたら下手こいたら捜査妨害になるだろうし」
男A「俺は金田一耕作になるんだ!古くは片岡津恵蔵や高熊健。
そして有名な石坂宗二。『八つ墓CITY』の巧美清。
『悪魔が来たから笛を吹く』の西田敏光。ずっこけてた豊紀悦司。
通には作風と共に史上最高の金田一耕作と称される、『本陣殺害事件』の中野彬。
TVドラマでは、岡恭司、船松裕二、金中吉男、古谷十行、
愛川銀也、小野道昭、中井貴逸、役所邦司、上松隆也。
作風がやたらずっこけてたシリーズでの片岡鶴次郎。
俺は新たな金田一耕作になるんだ!」
男B「で、事件は何か舞い込んだのか?」
男A「迷い猫捜索」
男B「――お、おう。で、他の依頼は・・」
男A「大掃除の手伝いと年越し蕎麦の出前」
男B「――お、おうよ。」


第、962話 枯れ葉の黙示録 (2017.12.09)
『マンモスヘソ毛ピー!私たち、ヘソ毛アイドル、ヘソ毛∫Dollで〜す』
ヘソ毛∫Dollメンバーの臍毛増菜は目と鼻を整形している。
僕は幼児期からそういう事に気付いてしまう。
例えばどう見ても女性にしか見えなくても僕にはその人物が男性だと気付いてしまう。
例えば特殊メイクした老人が実は若者であっても僕はそれに気付くだろう。
最も分かり易く説明するならば、ダルメシアンが二本足で立ち、
人間の若くて美しい女性に扮したとしても僕はそれに気付くだろう。
公園で遊ぶ幼女が実は友人のお爺さんだったりした事はないだろうか?
塀の上を歩くネコが実は校長先生だったりした事はないだろうか?
ぬか床から取り出したナスが実はかくれんぼ中の幼児だったりした事はないだろうか?
風になびく洗濯物が実は張り込み中の刑事だったりした事はないだろうか?
僕は幼児期からそういう事に気付いてしまう。
既に幾つかの国が人間の皮を被った悪魔に支配され始めている。
足下にひらひらと舞い落ちた枯れ葉。
――あの人だったりした事はないだろうか?
次々にひらひらと舞い落ちる枯れ葉。
――あの人たちだったりした事はないだろうか?
木枯らしに吹かれ、渦巻いている枯れ葉。
僕は身を屈めたままそこから一歩も動けなくなってしまう。


第、961話 大掃除 (2017.12.02)
「ちょいとそこのキミ、その千手観音を捨てようとしてはいませんか?」
「てか、あなた誰?この千手観音はあたしが小学生の時の工作だから捨てるの」
「その千手観音を写真にとって『彼女と千手観音なう!って使っていいよ』を投稿出来ます」
「そんな夢のような投稿は一度も考えもしなかったわ」
「捨てるという事は失うという事です」
「もう少しであたしは大切な物を失うところだった」
「ちょっと待ってそこのキミ、そのウミガメの着ぐるみを捨てようとしてはいませんか?」
「これ、あたしが小学生の時の冬服だったんだけど、もうあたし、中学生だから――」
「『彼女はウミガメなう!って使っていいよ』を投稿出来ます」
「そんな芸術的な投稿は一度も考えもしなかったわ」
「捨てるという事は失うという事です」
「もう少しで私は人生の糧を失うところだった」
「だからそこのキミ、そのロケット付きランドセルを捨てようとしてはいませんか?」
「でも、あたしが小学生の時のロケット付きランドセルだから、もう必要ないの」
「『彼女も鉄人ロボ28号なう!』を投稿出来ます。それに――、」
「お向かいに住む、大好きだったお兄さんがあたしのために改造してくれたランドセル。
でもいいのよ。お兄さんは来年には結婚してしまうの」
「始めてそのランドセルを背負って空を飛んだ時の幸せな気持ちまで捨ててしまうつもり?」
「――忘れる事は罪なの?」
「捨てるという事は失うという事です」
「あたし、失いたくない!あの頃の初恋の輝き。ところで、あなたは誰なの?」
「キミの思い出です」


第、960話 今、この場所へ (2017.11.25)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊は、原則、マスメディア拒否のプログレッシブ・アイドルグループ。
-お暇なら、第、954話 またはそれ以前参照-
中村千春「座っている時間が長いと寿命が縮まるらしいって?」
大谷幸恵「座った瞬間、足の筋肉からの電気信号がストップ?足のカロリー消費もストップ?」
岩永麻理奈「血液の循環も悪くなり血液がどろどろに?」
菅原真美子「肩こりや腰痛の原因にも?」
二階堂幸恵「『座りっぱなし症候群』って言うのよね。30分に一度は立たなくてはいけないって?」
渋谷忍「それと、太りやすくなるって?最初から太っているボヨヨ〜ンは座ると命取り?」
マネージャーのボヨヨ〜ン「『太りっぱなし症候群』てか、おいおい;;;」
ラーメン丸カーノ (平沢華音)「現代人は研究報告によって殺されるのかもね。
わたしなんかインスタントラーメンをほぼ毎日食べてるけど太らないわよ」
マネージャーのボヨヨ〜ン「そ、それとこれとは?ところでメールが来ています。
平成ツチノコ隊のオーバチュアは曲の最後にメンバーが歌を歌いながら登場しますが、
是非、チャンネル配信で歌って欲しいのですが。だそうですよ。ではアカペラで!」
平成ツチノコ隊メンバー「はーーーい!!!」
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今、この場所へ (オーバチュア)
歌手:平成ツチノコ隊
今、この場所へ 楽しさを蒔きましょう
みんなの笑顔が 咲き誇りますように
みんなの優しさ 咲き誇りますように


第、959話 新婚さんいらっしゃり!(2017.11.18)
MC「『新婚さんいらっしゃり!』の時間です。
本日の新婚さん。奥さんが旦那さんに困っていることがあります。
さて、一体何に困っているのかを当てて下さい」
回答者A「旦那が毎日笛吹ケトルを買って帰ってくる!」
MC「家中笛吹ケトルだらけ?」
回答者B「旦那が毎日ゼンマイ仕掛けのメトロノームを買って帰ってくる!」
MC「家中ゼンマイ仕掛けのメトロノームだらけ?
もう、どちらも不正解です!」
回答者A「わかった!旦那が新築の家の柱にドリルで穴を開けて困る!」
MC「どういうこと?」
回答者B「旦那がその柱の穴にシイタケの菌を植え付けて困る!」
MC「シイタケの栽培かい!?どちらも不正解です!
いいですか!『新婚』ですよ!『新婚』」
回答者A「雪やこんこでキツネがこん」
回答者B「汽車汽車ぽっぽで鳩ぽっぽ」
MC「おまえら、バカの地獄絵図か!
いいですか!ヒントは『お風呂』。
ほら、新婚でお風呂と言えば?」
回答者A「わかった!旦那が湯船にアヒル宜しく笛吹ケトルを浮かべて困る!」
回答者B「わかった!旦那が湯船に浸かりながらメトロノームのゼンマイを巻いている!」
MC「おまえら、バカのメビウスの輪か!
もういいです!正解を発表します!
正解は、『旦那が毎日奥さんと一緒にお風呂に入りたがる』でした」
奥さん「そうなんです。私が断ると当て付けのように笛吹ケトルを湯船に浮かべてで遊んだり、
湯船に浸かりながらメトロノームのゼンマイを巻いてひねくれるんです」
回答者AB「おれたち、ほぼほぼ合ってたじゃん!!!イエーイ!!!」


第、958話 ナベコメディー (2017.11.11)
部活での雑談。
榎茸「よく胸がキュンキュンするとか言うだろ」
長葱「そりゃ間違ってるよ。ナベがグツグツだろ」
榎茸「いや、胸が締め付けられて、胸キュンってさ」
長葱「いや、お腹が空いてしまい、ナベグツってさ」
榎茸「ときめいて、キュンキュンとか」
長葱「煮込まれて、グツグツとか」
榎茸「ラブコメ観て、キュンとかさ」
長葱「ナベコメ観て――――」
榎茸「ナベコメって何だよ!」
菊菜「きゃはははは、、」
榎茸「ほら、後輩に笑われた」
長葱「ほら、後輩に煮込まれた」
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その日、校庭にて。
菊菜「長葱せんぱーい、わたし、長葱せんぱいに、ナベグツです」
長葱「嘘から出た実」
菊菜「いいじゃないですか。言葉は心で話して心で受け取るものですから。
今の日本、魂の抜け殻のような雛形言葉が散乱している中、伝わるって、美徳だわ!」


第、957話 瞬いている (2017.11.04)
帰り道の景色。
揺れ動く明日。
遠ざかる未来。
握り締めたあの手の温もりも、
手袋の中で今は冷え切っている。
帰り道の景色。
止められない流出。
受け入れられない痛み。
瞬いている、あなたのあの笑顔。
今日からは、ひとりだけの帰り道。


第、956話 しおり (2017.10.28)
――某中学校の昼休み。
結城和真は学校の図書館でほぼ誰も手に取る事が無さそうな
『竹工の技』という分厚い本をひたすらめくっていた。
今度漫画賞に投稿しようと目論んでいる
『改造人間・竹細工仮面』のデザインのために、
必死にヒントをたぐり寄せている真っ最中であった。
和真はふと挟んであったしおりを手に取った。
しおりには、『こんばんは。松原有希恵と言います』と書かれてある。
「誰だよ!おい」
和真はしおりを本の横にどけて『竹工の技』をひたすらめくった。
その後、和真は『竹工の技』を閉じ、それからその本を元の場所に戻す。
「あっ、そうか・・・・・・」
和真は挟み忘れたしおりをポケットに入れ図書館を出て行った。
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『松原有希恵』と言う名。
和真のクラスにも、学年にも、現在この中学校にはいなかった。
漫画賞に没頭すれば良いのに、しおりが気になりだして落ち着かない。
手書きで、『こんばんは。松原有希恵と言います』と書いてある、しおり。
我が中学校の卒業生だろうか?
『竹工の技』だって、以前めくられたのは何時の事やらだ。
「あっ、そうか・・・・・・」
取り敢えず、和真の身近にいる、我が中学校の卒業生に聞いてみよう。
とは言うものの、現在から25年前の卒業生だが・・・・・・。
「かあさん、かあさんって、『松原有希恵』って生徒に心当たりある?」
和真の母、結城柚希は『松原有希恵』と言う名を耳にして、
「かあさんが知っている『松原有希恵』の事?」と聞き返す。
和真はしおりを見付けた経緯を母に説明した。
柚希は和真に手渡されたしおりを手に取って、
「そうよ。この字、有希恵の字だわ!有希恵ったら、
きっと、自分がいたという証を残していったんだわ。
和真、有希恵はね、まだ中学生だったある日にね、
入院していた病院で亡くなったの・・・・・・」
「かあさん、写真あったら見せてもらっていい?」
「――はいこれ。持ってきたわよ」
和真は膝の上で開いたアルバムの写真に向かって呟いた。
「やっと出会う事が出来ました。
こんばんは。ぼく、結城和真と言います」
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――遠い昔、某中学校の夕暮れ時。
有希恵は図書館で『竹工の技』という分厚い本を閉じるとこう呟いた。
「いつか誰かが私と出会ってくれる。私の事に気付いてくれる」
――そして、、
有希恵は学校にため込んでた荷物を詰め込んだ通学カバンを手に下駄箱へ向かった。




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