横浜マタタビバージョンのFUNI WORLD

おバカショート劇場。

FUNI WORLD (39)


第、1235話 泣ける歌座談会 (2023.02.19)
主催者「君たちの泣ける歌とは?」
ソプラノ「かあさんがよなべをして〜♪」
バリトン「からすなぜなくの〜♪」
ヨーデル「あかいくつはいてたおんなのこ〜♪」
主催者「いや、昨今の流行歌で――」
ソプラノ「炭焼き小屋楽団で『卒業』とか?」
主催者「泣ける歌の鉄板だね!『卒業』」
バリトン「運動不足レディーで『さよなら』とか?」
主催者「涙腺崩壊だね!『さよなら』」
ヨーデル「地獄絵巻の『浣腸しながらわたしを見限って』とか?」
ソプラノ「浣腸しながら棒高跳選手権〜♪」
バリトン「浣腸しながらUFO見上げて追い掛けた〜♪」
ヨーデル「浣腸しながら駄菓子屋さんで大人買い〜♪」
主催者「赤い靴はいてた女の子のかあさんが
イモリの目とコウモリのはねとカラスの鳴き声を
浣腸しながら夜中に鍋にしこたまぶち込んで〜♪」
ALL「泣けるねぇ〜!」


第、1234話 チャイ! (2023.02.12)
カノぽっぽ「平成ツチノコ隊オリジナルイベントホール!
ニューアルバム『トビハネル』発売記念!
『人参を貪り尽くせ!』開催!」
客席「おおおおおおおおお!!!」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1232話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「各々、ウサギコスプレのおまえら!
人参スティック、おかわり自由だぞ!」
客席 ボリボリボリボリ
カノぽっぽ「顔がオレンジ色になるまで食らえ!」
客席 ボリボリボリボリ
カノぽっぽ「それでは本日のゲスト!チャイ星人です!」
客席「千恵ちゃーーーん」
カノぽっぽ「こら、千恵ちゃんではない!チャイ星人だ!
ウサギの着ぐるみ着た千恵ちゃんではない!チャイ星人だ!」
チャイ星人「チャイ、チャーーイ!」
カノぽっぽ「おまえら!人参スティック、もっと食らえ!」
客席 ボリボリボリボリ
カノぽっぽ「それでは、チャイ星人といっしょに歌う、
『チャイ!』今から歌ってやるぞぉ!!!」
客席「おおおおおおおおお!!!」
カノぽっぽ「人参スティック、もっと食らえ!」
客席 ボリボリボリボリ
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チャイ!
ニューアルバム『トビハネル』から
歌手:平沢華音&チャイ星人
「おはよう」チャイ語で『チャイ!』
「さよなら」チャイ語で『チャイ!』
「すきだよ」チャイ語で『チャイ!』
「うれしい」チャイ語で『チャイ!』
インドのお茶ではありません
チャイ星人と心を交わそうよ
『平和』を伝えに地球にやってきた
ウサギに似ているキミはチャイ星人
「ねえ、キミはどこから来たの?」
「チャイ、チャ、チャーーイ」
「銀河系の向こうからなの?」
「チャーーイ、チャイチャイ」
「たのしい」チャイ語で『チャイ!』
「おしえて」チャイ語で『チャイ!』
「あそぼう」チャイ語で『チャイ!』
「きらきら」チャイ語で『チャイ!』
幼児語なんかじゃありません
チャイ星人と心を合わせよう
『優しさ』伝えに地球にやってきた
ウサギの耳したキミはチャイ星人
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カノぽっぽ「これ、夏場の野外イベントだったら、正直、きついよね」
チャイ星人「チャイ、チャイ」
カノぽっぽ「おまえら!人参スティック、食らっているのか!」
客席 ボリボリボリボリ


第、1233話 夢うつつ (2023.02.05)
「――ねえ、あなた〜ん」
「――何だい、おまえ〜ん」
睦まじかった夫婦も、結婚後、
一年も過ぎると、ケンカもする。
「たまごはもはや高級食材なの!」
「だからって、目玉焼きにたまご一個は悲しかろう」
むかついて、飯抜きで玄関へ。
滑り止め玄関マットで足を滑らせ、すってんころりん。
ひとりバックドロップで、お星様チカチカ。
「あなた!大丈夫?」
――妻の声が遠ざかっていく。
小学校の校庭。100メートル競走。
『どん尻』はいやだ!と、足のほうが気張ってしまい、
見事に仰向けに転倒。お星様チカチカ。
そんな記憶が過ぎってゆく。
もしかしたら、ぼくの夫婦生活って、
その時に垣間見た、小学生のぼくの夢だったのかな?
現在ぼくはまだ小学生で、仰向けに転倒した状態で。
我が小学校で一番の、若くて美人の先生が、
「○○くん!大丈夫?」
――若くて美人の先生の声が遠ざかっていく。
「――あなた!朝ごはん、いらないの?」
寝ているぼくを叩き起こす妻。
目が据わっている。
ぼく「きみが妻で、今此処にいてくれて、とても幸せだよ」
妻「戯けたこと言ってないで、とっとと起きなさいよ」
部屋を出て行く妻を追い掛けるように、ぼくは跳ね起きて、
洗面所に寄り、ぼくは鏡で、ぼくの顔を見る。
「大丈夫だ!今が現在で、今が現実だ!」
――でも、ちょっと考え込んだ。
つい今し方、飯抜きで玄関にてすってんころりん?
夢にしてはリアルな記憶だ。
何となく、後頭部も痛む。
だが、冷たい水で顔を洗うと、スッキリ目が覚め始めた。
妻「早くしないと、目玉焼きがニワトリになっちまうよ」
ぼく「――ああ、今行くから!」
洗って濡れた顔をタオルで拭きながらダイニングルームへ。
ダイニングテーブルには、一つ目の目玉焼き。
それと、トースト。そして、目の据わった妻。
――そう、ぼくは今、とても幸せなのだろう。


第、1232話 こいのものがたりん (2023.01.29)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1231話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「禿げたくなるような幸せ
ボヨヨ〜ンに わけてあげたい〜♪」
ボヨヨ〜ン「いらん替え歌作るな!」
カノぽっぽ「ボヨヨ〜ンって、せっかくの馬面デブなのに、
禿げてないなんてもったいない」
ボヨヨ〜ン「誰が馬面デブじゃ!!!」
カノぽっぽ「禿げろ〜!禿げろ〜!」
ボヨヨ〜ン「コラ、念じるな!!!」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
わたくし、馬面でも、デブでも、禿でもなくて、すいません」
ボヨヨ〜ン「竹、しれっと、トゲないか?」
カノぽっぽ「恋人も禿なのに 薔薇の花束トゲトゲ〜♪」
ボヨヨ〜ン「だから、いらん替え歌作るな!」
カノぽっぽ「禿げろ〜!禿げろ〜!」
ボヨヨ〜ン「だから、念じるな!!!」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「禿げろ〜!禿げろ〜!」
ボヨヨ〜ン「こ、こ、こ、こいつら;;」
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こいのものがたりん
ニューアルバム『トビハネル』から
歌手:平沢華音
中学校の文化祭 参加賞でもらったタオル
あのひとが選んで用意した
おさかな柄のかわいいタオル
すっかり古くてボロボロだけど
何だか捨てるに忍びない
りんりんりりん りりりんりん
片想いだったけれど
りんりんりりん りりりんりん
わたしだけの心の奥に 誰も知らない
こいのものがたりんりんりりん りりりんりん
中学校の体育祭 記念写真 偶然写る
あのひとの横顔 すぐ側で
にっこり笑うあの日のわたし
今では机のフォトフレームに
推しメンアイドル入れ替わり
りんりんりりん りりりんりん
片想いだったけれど
りんりんりりん りりりんりん
わたしだけの記憶のひみつ 誰も知らない
こいのものがたりんりんりりん りりりんりん


第、1231話 サイケデリック忍者完結編 (2023.01.22)
「これが最後だ!」
劇団カノぽっぽ 第五回公演 出演者
たおたお:平沢華音 平成ツチノコ隊・I
そよそよ:天沢裕菜 花柄ファンタジー
千恵ちゃん:桜井千恵『虎の毛穴』ジュニア部
忍者師匠(声):ボヨヨ〜ン 拾ってきたおやじ
巨大なまずくん(声):栗林栗次郎 竹のいとこ
脚本:平沢華音 演出:竹之内竹太郎 劇団竹主宰
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ー安土桃山時代のとある村ー
たおたお「ねえ、そよそよ、千恵ちゃんの声が聞こえなかった?」
そよそよ「空に大きな穴が開いているわ!吸い込まれるわよ」
たおたお&そよそよ「うわあああああああああ」
ー西暦20**年ー
千恵ちゃん「たおたお、そよそよ、
巨大なまずが暴れているの」
たおたお「あれ、巨大なまずくんだわ」
そよそよ「最近姿を見掛けないと思ってた」
忍者師匠「おーい、たおたお、そよそよ、聞こえるか」
たおたお&そよそよ「空の穴から師匠の声がするわ」
忍者師匠「この時空の穴から、未来の人間どもの醜い心が、
我々の時代の妖魔を呼び覚まし、凶暴化させていたんじゃ!」
たおたお&そよそよ「未来の人間どもの醜い心?
千恵ちゃんみたいな良い子だっているのに」
忍者師匠「銅鑼(どら)の音で、巨大なまずくんの目を覚まさせるのじゃ」
たおたお&そよそよ「忍法銅鑼(どら)打ち鳴らせ」
《ぐお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん》
巨大なまずくん「あれ、たおたお、そよそよ、どうしたの?」
たおたお&そよそよ「わたしたちを背中に乗せて飛んで」
巨大なまずくん「あいよ!」
忍者師匠「我々の時代に戻ったら、銅鑼(どら)の音で、
時空の穴を完全に塞ぐのじゃ」
たおたお&そよそよ「もう、千恵ちゃんに会えなくなるのね。
さようなら、千恵ちゃん。さようなら、さようなら」
なまずくん「さあ、帰らなければ!」
千恵ちゃん「さようなら、たおたお&そよそよ。
千恵は、これ以上わたしたちの時代が汚れないように、
ずっとずっと良い子でいるよ!ずっとずっと!
さようなら、たおたお&そよそよ。なまずくん。
さようなら、――さようなら、ご先祖様ぁあああーーー」
《ぐお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん》
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天沢裕菜「サイケデリックの忍者服を、
また着る日が来るなんて、でも、完結編だし、
さすがにこれで最後でしょうね」
カノぽっぽ「わからないわよ。
『帰ってきたサイケデリック忍者』とか、
『サイケデリック忍者タロウ』とか」
天沢裕菜「ひえぇええええ〜」
ボヨヨ〜ン「ところでさ、多目的ホール、
17,000人収容『横浜蟻ぃニャ』の使用料金や、
センターステージなどのセット、その天井一面に、
巨大なまずくんが飛び回るための、LEDビジョン設置、
アニメーション制作など、にも関わらず、
小学生以下、ワンコインの料金500円ってさ――」
カノぽっぽ「――どろん」
ボヨヨ〜ン「…逃げるな、こら!」
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水金地火木土天カノぽっぽ
ニューアルバム『トビハネル』から
歌手:平沢華音
夜空に輝くお星様
一番輝くカノぽっぽ
大きな木星鞠にして
手鞠歌を歌いたい
水金地火木土天カノぽっぽ
太陽系を瞬時にひとっ飛び
水金地火木土天カノぽっぽ
みんなの夢で星を描くわ
公転しているお星様
太陽みたいなカノぽっぽ
ほうき星をラケットで
キミのハートに打ち込もう
水金地火木土天カノぽっぽ
太陽系を瞬時にひとっ飛び
水金地火木土天カノぽっぽ
みんなの愛が星を繋ぐわ
-サイケデリック忍者 お暇なら、第、1156話&1157話参照-
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1230話 またはそれ以前参照-


第、1230話 トビハネル (2023.01.15)
花柄ファンタジー「はい、『花柄ファンタジーの虚舟ラジオ』です。
恋心レッドの、天沢裕菜です。
友情パープルの、蘢宮夢です。
微笑みイエローの、源広佳です。
初恋ピンクの、一香奈です。
そよ風ブルーの、郎女真利奈です。」
天沢裕菜「おたんちんアメリカが『UFO事例510件』ですって」
蘢宮夢「タコが乗ってるのかしら」
源広佳「イカじゃないのかしら」
一香奈「シシャモではないかしら」
郎女真利奈「お腹空いたね」
天沢裕菜「では、本日最後の曲で、平成ツチノコ隊・I、カノぽっぽこと、
平沢華音ニュー・アルバム『トビハネル』から『トビハネル』です」
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トビハネル
ニューアルバム『トビハネル』から
歌手:平沢華音
夜空を見上げた目は赤い
アンテナの耳は宇宙を聴く
満月の夜 トビハネル
お月様に トビハネル
ウサギ ウサギ トビハネル
地球の大地に残された
ふるさとの空に宇宙の音
雲のない空 トビハネル
星空高く トビハネル
ウサギ ウサギ トビハネル
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1228話 またはそれ以前参照-


第、1229話 サンバにほえろ!成人スペシャル (2023.01.08)
Samba68 家出少女だった頃
タンバリン刑事「――でも、ただひとつ違っていたのは、
奥さまは『ホタルイカ刑事』だったのです」
ホタルイカ刑事「――なあに??」
散り菊刑事「サンバ刑事と、進展しているのでしょうか?」
ホタルイカ刑事「イヤだわ、この、すっとこどっこい!!!
それって、アメリカの古いテレビドラマよね」
タンバリン刑事「現在、リメイクされたら、
奥さまは『武器商人』だったのです?」
散り菊刑事「ベトナムだったら、
奥さまは『グエン』だったのです?」
タンバリン刑事「韓国だったら、
奥さまは『壺売り教会』だったのです?からの、
日本なら、奥さまは『壺買って人生破綻』?」
ホタルイカ刑事「ブラジルだったら、
奥さまは『サンバダンサー』ね?」
サンバ刑事「え、なに話しているの??」
ホタルイカ刑事「ねえ、今度、一日所長になる、
『戸鳴ありさ』って、サンバ刑事の知り合い?」
サンバ刑事「――ああ、かれこれ5年前、
家出少女だったのを保護したんだよ。
歌手を目指しているって言ってたからなあ。
ほら、彼女から送られてきたデビュー曲のCD」
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家出少女だった頃
歌手:戸鳴ありさ
ひとつ、ひとつ
迷った道を舞い戻り スタート地点
ゆっくり深呼吸したら 行き先が見えてくる
それはあの人が教えてくれた 暖かな戒め
少女だったわたしを救ってくれた言葉
ひとつ、ひとつ
辛いことを乗り越えて ステップアップ
笑顔で踏み出してみたら 幸せが手招くよ
それはあの人が教えてくれた 手のひらの温もり
少女だったわたしを救ってくれた手引き
ひとつ、ひとつ
迷った道を舞い戻り スタート地点
ゆっくり深呼吸したら もう一度歩きだそう
--------------------------------
ホタルイカ刑事「ちょっと、どうして間奏だけ、
しれっと、サンバのアレンジになる訳、この曲」
タンバリン刑事「意味深ですね」
散り菊刑事「審議ですね、これは」
サンバ刑事「まあまあ、ほうじ茶でもすすって」


第、1228話 水明 (2022.12.31)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1227話 またはそれ以前参照-
中村千春「年越しと言えば、年越し抹茶ようかん!」
大谷幸恵「わあ、美味しそう!」
岩永麻理奈「幻の抹茶ようかんだ!」
菅原真美子「一年って早い!」
二階堂幸恵「つい昨日のような、古代エジプト!」
渋谷忍「つい昨日のような、昨日!」
カノぽっぽ「――からの、インスタントラーメン!」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
ボヨヨ〜ンの、異常なほどのよだれ;;;」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「馬面デブ牛?」
ボヨヨ〜ン「どんな牛じゃ!!!誰がデブじゃ!!!
それでは、年末恒例、カノぽっぽさんの斯く語りきです。どうぞ!」
カノぽっぽ「やかんの中のお湯はやがては冷める」
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水明
ニューアルバム『血泥』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
泣き叫んだ声 町に消えてゆく
鼓動のざわめきも 時に埋もれゆく
明日が暮れてゆく 遠い彼方 月の光
水明が美しく 涙に輝く
泣きはらした顔 誰に届くのか
体が震えても 今日に消されゆく
明日が暮れてゆく 星に歌う 月の光
水明は美しく 夜空に答える


第、1227話 三猿 (2022.12.25)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1226話 またはそれ以前参照-
中村千春「自尺党の三階俊博元幹事長が、
死亡説に怒り『流した者がいるとしたら
先にたたき殺してやらないと』ですって」
大谷幸恵「四階俊博元幹事長なら、
『先になぐり殺してやらないと』?」
岩永麻理奈「五階俊博元幹事長なら、
『先に蹴り殺してやらないと』?」
菅原真美子「六階俊博元幹事長なら、
『先に絞め殺してやらないと』?」
二階堂幸恵「七階俊博元幹事長なら、
『先に轢き殺してやらないと』?」
渋谷忍「八階俊博元幹事長なら、
『先に硫酸をかけて殺してやらないと』?」
カノぽっぽ「九階俊博元幹事長なら、
『バケツ一杯のナメクジを食わせて、
寄生虫で殺してやらないと』?」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
十階俊博元幹事長なら、『肥溜めに落として溺れさせて殺してやらないと』?」
ボヨヨ〜ン「…何の遊びだ!?」
カノぽっぽ「そして、本日は12月25日。
そうですよ、みなさん、
ニューアルバム『血泥』の発売日です!」
ボヨヨ〜ン「…ねえ、何の遊び?!」
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三猿
ニューアルバム『血泥』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
血でぬかるんだ泥の中 突き出た手
余計なこと 見猿振る舞い
優生思想が生まれてくる国
障害者支援を謳いつつも
障害者差別を正当化
血でぬかるんだ泥の中 重大視
余計なこと 言わ猿知性
優生思想で彩られた国
障害者支援が逃げ口上
障害者差別を正当化
血でぬかるんだ泥の中 呻き声
余計なこと 聞か猿利益
優生思想に支配される国
障害者支援を道具にして
障害者差別を正当化


第、1226話 吸血鬼 (2022.12.18)
花柄ファンタジー「はい、『花柄ファンタジーの虚舟ラジオ』です。
恋心レッドの、天沢裕菜です。
友情パープルの、蘢宮夢です。
微笑みイエローの、源広佳です。
初恋ピンクの、一香奈です。
そよ風ブルーの、郎女真利奈です。」
天沢裕菜「奈良の山中で『上司が熊に
体当たりされ、がけから転落』だって」
蘢宮夢「これって、言ったもん勝ち?」
源広佳「熊さん『無実の罪を晴らしたい』」
一香奈「熊さん、取り調べで自白を強要され、検察に捏造され」
郎女真利奈「一度起訴されてしまったら、状況を覆すことは難しい」
天沢裕菜「熊さん『かあさん、ぼくはやってない』」
カノぽっぽ「では、本日最後の曲で、平成ツチノコ隊・I、
ニューアルバム『血泥』から『吸血鬼』です」
花柄ファンタジー「カノぽっぽ、何時の間に」
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吸血鬼
ニューアルバム『血泥』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
国民が廃人にされ 医療業界が儲かる
涙を流す家族 笑いが止まらぬ政治家
吸血鬼の国 血を吸われていく弱者
国民が軍人にされ 軍需産業が栄える
涙を流す家族 笑いが止まらぬ政治家
吸血鬼の国 血を失いゆく弱者
国民が亡骸にされ 葬儀業界が儲かる
涙を流す遺族 笑いが止まらぬ政治家
吸血鬼の国 血が枯れた後の遺灰
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1223話 またはそれ以前参照-


第、1225話 キタシロサイ座談会 (2022.12.11)
主催者「絶滅危惧種・メス2頭だけの
キタシロサイの、精子や卵子のもとに
なる細胞を作ることに成功だとか」
ウチュ郎「終結に成功」
ウチュ子「無能地球人」
ウチュボン「キタシロサイ写真集『はじらい』」
主催者「絶滅回避に光明だとか」
ウチュ郎「膨大な時間を掛けて進化してきた生物を、
地球人の妄想技術で絶滅回避だって」
ウチュ子「遺伝子組み換えや、クローン動物も、
それが生命の破壊を意味していることに、
地球人はおのれ等が絶滅するまで気付かない」
ウチュボン「手ブラポーズ!裸エプロン!M字開脚!」
主催者「絶滅の危機にある動物を救う第一歩にだとさ」
ウチュ郎「『救う』を理解出来ない地球人」
ウチュ子「地球人が、尻に火が付いていることに気付くのは何時の事やら」
ウチュボン「キタシロサイメス2頭のレズグラビア満載!」


第、1224話 大学生サークル活動『お嬢様部』 (2022.12.04)
お嬢様部「ごきげんよう、昨今、すっかり
お嬢様部が話題になってしまいましたわ」
スケバン部「ヨーヨーもちゃんと扱えなくて、
何が『お嬢様部』だ!ヨーヨーで犬の散歩出来んのかい!」
下町ちゃきちゃき娘部「何が『ヨーヨー』だよ!
ベーゴマを鉄ヤスリで強く削れるのかい?あんたら!」
お嬢様部「まあまあ、争うのなら、
誰にもダメージを与えることなく、そうね、
木戸修の『キドクラッチ』なんて、どうかしら?」
炭鉱部「石炭掘れ!石炭掘れ!」
千葉県部「伊能忠敬、測量!測量!落花生だべ」
北海道部「全てはクマと激闘してから言え!半可臭い連中め」
お嬢様部「そもそも此処は『お嬢様部』ですの。
あなた方のお役に立ちたいとは思いますが、
他のサークル同士の揉め事は、是非、是非、
『キドクラッチ』で、どうぞ。おほほほほ。
――さて、編み物を楽しみましょう」
炭鉱部「石炭掘れ!石炭掘れ!」
由利徹部「チンチロリンのカックン」


第、1223話 幼子のコンチェルト (2022.11.27)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1221話 またはそれ以前参照-
カノぽっぽ「ボヨヨ〜ン、サーターアンダギー作ってみた」
ボヨヨ〜ン「胃がもたれそうだよ」
中村千春「ボヨヨ〜ン、甘くておいしいよ」
ボヨヨ〜ン「ダイエットさせてくれよ〜」
大谷幸恵「今更なに言ってるのよ」
ボヨヨ〜ン「おまえらが『デブ!デブ!』言うからだろ」
岩永麻理奈「でもこっそりドーナッツ買って食べてるでしょ」
ボヨヨ〜ン「『出来心』って言うんだよ」
菅原真美子「明けても暮れても出来心」
ボヨヨ〜ン「何を証拠に!!!」
二階堂幸恵「ボヨヨ〜ン、カバンの中に胃薬常備」
ボヨヨ〜ン「こら!勝手にカバンの中覗くな!!!」
渋谷忍「さっき、お取り寄せインドスイーツ貪り食ってたし」
ボヨヨ〜ン「…あら、見てたのね〜」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
サーターアンダギー、美味しく出来ましたね、カノぽっぽさん」
カノぽっぽ「そんな竹に、サーターアンダギー、ビックサイズ」
竹「で、で、で、で、でかぁー」
ボヨヨ〜ン「ところで、プロデューサー、ニューアルバムを告知!」
カノぽっぽ「はいな!ニューアルバム『血泥』発売!
血みどろボヨヨ〜ンが、泥の中をのたうち回るイメージで作りました」
ボヨヨ〜ン「こ、こ、こ、こ、このぉー」
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幼子のコンチェルト
ニューアルバム『血泥』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
公園で幼子が泣いている
とぼとぼと母親を捜してる
遠巻きでちら見する第三者
公園で幼子が泣いている
耳障りなのは幼子の泣き声ではない
不協和音を奏でているのは君等だよ
虐められ泣き叫ぶ子供たち
差し出した手のひらは冷えていく
敏感に目を逸らす大人たち
虐められ泣き叫ぶ子供たち
不安定なのは泣き叫ぶ子供たちじゃない
不協和音を奏でているのは君等だよ


第、1222話 最後の一葉座談会 (2022.11.20)
主催者「オー・ヘンリー『最後の一葉』を語れ」
ホワイト「生きる気力を失ってしまった、ジョンジー。
『あの葉がすべて落ちたら、あたしゃ御陀仏よ』」
クロット「スーが言う『またまた弱気になっちゃって!この、おたんこなす』。
医師が言う『助かる命も助からんぞい!この、おたんこなす』」
ジエンド「『わしの出番じゃ』と、老画家ベアマン」
ホワイト「嵐の中、はらはらと散りゆく蔦の葉」
クロット「スーが言う『飲んだくれのベアマンジジイは仕事遅せーな』」
ジエンド「ベアマン『札束を描いたら、ジョンジーも元気を取り戻すじゃろうって』」
ホワイト「スー『葉っぱ描けば良いのじゃ!この、唐変木』」
主催者「オー・ヘンリーの『最後の一葉』と違うような…」
クロット「ジョンジーが言う『わたしゃ、生きる気力を取り戻したぞい』」
ジエンド「老画家ベアマンが、自分の命を犠牲にして描いた『最後の一葉』」
ホワイト「でも、コロナワクチンの副反応で入院していた
ジョンジーの命を救うことは、結局、出来ませんでした」
クロット「医師からも、国からも、世間からも、
コロナワクチンの副反応と認められることはなく…」
ジエンド「ジエンド」
主催者「もうイヤ!」


第、1221話 ラーメン丸カーノのサッポロで一番 (2022.11.13)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1216話 またはそれ以前参照-
原則、マスメディア拒否のプログレッシブ・アイドルグループ、平成ツチノコ隊・I、メンバー。
中村千春 ー 幼き頃から山を幾つも越え分校に通い続けた強い足腰が自慢。
大谷幸恵 ー 世界に生息する昆虫をほぼ全て把握している。
岩永麻理奈 ー 6歳の頃、総合格闘家の父の関節を決めギブアップを奪った事がある。
菅原真美子 ー 悪の組織に改造されかけ脱走。右腕に数々のアタッチメントを装着できる。
二階堂幸恵 ー 学んだ記憶がないヒエログリフを流暢に読み書きできる。
渋谷忍 ー 象使いの両親の間に生まれ、子象と戯れながら育った。
ラーメン丸カーノ (平沢華音) カノぽっぽー 利きインスタントラーメンを特技とする。
カノぽっぽ「ボヨヨ〜ン、このインスタントラーメンたべて」
ボヨヨ〜ン「もうおっさんだからなぁ、塩分過多が心配で」
中村千春「昔ながらの梅干しも!梅が塩に包まれているよ」
ボヨヨ〜ン「だから、塩分過多が心配なんだよ」
大谷幸恵「昔ながらの塩鮭も!塩の壁が鮭をサンド」
ボヨヨ〜ン「だからよぉ、塩分過多が心配なんだよ」
岩永麻理奈「梅干しと塩鮭に、追い塩サービス」
ボヨヨ〜ン「…お、おまえら、殺人を計画しているのか?」
菅原真美子「ボヨヨ〜ンのデブ体型を、塩で引き締めてあげたいのよ」
ボヨヨ〜ン「誰がデブじゃ!!!」
二階堂幸恵「古代エジプトには、こんなデブいなかったし…」
ボヨヨ〜ン「わるかったな!!!」
渋谷忍「脂肪が耳の穴から垂れているよ」
ボヨヨ〜ン「耳の穴から垂れるかぁ!!!」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
そのインスタントラーメン、わたくしが頂戴します」
カノぽっぽ「そんな訳で、この度、『サンヨン食品』とのコラボで、
『ラーメン丸カーノのサッポロで一番』が発売されます。
塩分もカロリーも、30%カット!おいしさ30%増し!
スープのうまみを一工夫しました!どう、竹、おいしい?」
竹「味のごまかしが利かない塩ラーメンで、このおいしさ」
カノぽっぽ「販促ソングも作りました!ガヤはボヨヨ〜ンです。
あっ、竹、梅干しと塩鮭もちゃんと残さずに!」
竹「…いや、塩分30%カットの意味って;;」
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ラーメン丸カーノのサッポロで一番
歌手:ラーメン丸カーノ
おいしいおいしいインスタントラーメン
ちょっと塩分気になってませんか?
そんな塩分30%カットです(当社比です)
なのにおいしさ30%増し!(たべてみて)
部屋の四隅に置くだけで
厄除け、魔除けにどうですか(盛り塩か!)
ラーメン丸カーノのサッポロで一番
たべたいな たべたいな
ラーメン丸カーノのサッポロで一番
なんかカロリー気になってませんか?
そんなカロリー30%カットです(当社比です)
なのにおいしさ30%増し!(ほんとだよ)
塩で洗顔するように
角質落としにどうですか(やめてくれ!)
ラーメン丸カーノのサッポロで一番
たべたいな たべたいな
ラーメン丸カーノのサッポロで一番


第、1220話 数珠玉の首飾り (2022.11.06)
18歳で女優に就き、気付けば還暦を過ぎていた。
この年になり、突然子供の頃を思い出した。
一つ下の、幼馴染みだったA子。
一人っ子で、寂しがり屋だったA子。
いつもわたしを『おねえちゃん』と呼んで慕ってくれていた。
――わたしはあなたにとって良い幼馴染みじゃなかったね。
ゴムまりでよその家の窓ガラスを割ってしまい、
あなたに謝りに行かせたこと。
あなたが虫が嫌いなのを知っていて、
イモムシで脅かして泣かせたこと。
あなたと遊ぶ約束をしていたのに、
他の友達と遊びに出掛けてしまったこと。
思えばそんなこと、いっぱいある。
A子の家が引っ越してしまってそれっきり。
今になって後悔の念に駆られている。
わたしはこの気持ちをブログに書いた。
エサに群がる魚のような批判コメント。
そんな批判に罰せられることが、
わたしには、どこか救いになっていた。
ある日、事務所にお手紙が届いた。
A子のお孫さんらしい。
A子は現在入院している。
A子はずっとわたしのことを応援していた。
ブログのわたしの投稿を見て、わたしに会いたがっている。
わたしはA子に会いに行った。
――A子のお孫さんに会った。
A子は、朝になって様態が急変。
A子が亡くなる前に書いた、わたしへの手紙。
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おねえちゃん、久し振りです。
直接会えるなら良いのですが、
それは難しいのかも知れません。
なのでお手紙を残しておきます。
おねえちゃんとの良い想い出いっぱいあります。
近所のおじさんにもらったお菓子を半分以上も分けてくれたこと。
いじめっ子が池に投げ捨ててしまったポシェットを、
池の水に足を浸かりながら取りにいってくれたこと。
お気に入りだった自分のハンカチをちぎって、
怪我をした指に巻いてくれたこと。
おぼえてますか?この便箋。この封筒。
おねえちゃんが引っ越しの日にくれた、レターセットです。
もったいなくて今までずっと使えなかった。
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――それと、封筒の中には、色褪せた一枚の写真。
幼いわたしとA子が、まるで姉妹のように並んで写っている。
A子が首に掛けているのは、わたしが作ってあげた、数珠玉の首飾り。
あの頃の大切だった時間が、写真の中に閉じ込められていた。


第、1219話 実況 (2022.10.30)
アナウンサー「赤コーナーから、トランスジェンダー・レスラー、
長龍力子選手が、スケスケネグリジェで、くねくねしながら入場です。
セコンドのハッセー・浩が、客席に乱入し、セクシャルハラスメント。
青コーナーから、虫取り坊やこと、天州源一郎くん選手の入場。
花道で虫取り網を、これでもかというほど振り回しています。その後ろから、
セコンドのテリーリン・ゴディが、目の前にいる天州源一郎くん選手に、
『ボウヤ・ボウヤ・ワタシノボウヤ』と、着物姿で、カタコトで叫んでいます。
ゴングが鳴っても、長龍力子選手はくねくね。天州源一郎くん選手は昆虫採集。
そんな中、サソリmRNAロボット、デマ太郎が乱入!両選手、刺されてダウン!
デマ太郎は、『因果関係不明』と、責任拒否!あっ、怒ってこっちに来た!
こーうのーぉ!デマ太郎!うわーーーー!!!刺されたーーーー!!!」
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毒を刺され、あれから幾年月。
下級国民の、廃人の村ではもう、
生き残ってる人間は、残り僅か。
上級国民で栄える町は、絶えず、
元気な人々で溢れかえっている。


第、1218話 サンバにほえろ!シーズン20 (2022.10.23)
Samba65 サンバ刑事をさがせ!
サンバ刑事「『サンバ刑事をさがせ!』作ってみました」
ホタルイカ刑事「サンバの衣装ですぐわかるよね」
サンバ刑事「これ、サンバの衣装、脱いでます」
タンバリン刑事「では、こっちのは?」
サンバ刑事「サンバカーニバルに紛れてます」
散り菊刑事「これは、誰もいないよね?」
サンバ刑事「夜景バージョンで、
ビルの窓に、チラッとサンバの衣装が…」
ホタル・タンバ・散り菊「難しいなぁ…」
ボス「犯人さがしもそのぐらい頑張れ!
この、すっとこどっこい!!!」
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Samba66 屋上にて
サンバ刑事「ゴミを荒らしたり、
散らかしたりしたらいけませんよ」
カラスの集団「カァ〜カァ〜」
ホタルイカ刑事「何時からカラスの親玉になったの?」
サンバ刑事「以前、黒いサンバ衣装を着た時慕われちゃって、
以来、カラフルに戻っても愛され続けちゃって」
ホタルイカ刑事「…むかつく;;」
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Samba67 野外ライブ
ホタルイカ刑事「『蟻の巣の中で迷子になり早一年ツアー』最終日、
かくして、屋上野外ライブ、あっぱれ!大成功!!!」
サンバ・タンバ・散り菊「アンコール!アンコール!」
カラスの集団「カァ〜カァ〜」
山さん「おまえら遊びは終わりだ!事件発生」
サンバ・カラス・ホタル・タンバ・散り菊「カァ〜カァ〜」
長さん「カラスといっしょに、この、すっとこどっこい!!!」


第、1217話 読書の秋だ!怪談だ!マタタビの、『墓参り』 (2022.10.16)
田舎暮らしに憧れた。
小さな山を登った一軒家。
田舎と言っても、見下ろす景色に国道。
絶えず車が行き来している。
その国道を挟んで、むこうがわにも山が見える。
ただ、わたしが住むことになった家が建つ山とは違い、
むこうがわの山には民家が見えない。
田舎暮らしに憧れた。
この辺の山周辺では、山菜が採れるらしい。
こごみとか、採取できるかしら?
わたしは、何故だったのだろう。
国道のむこうがわの山を登っていた。
道らしい道がない。
獣の通り道を登っていくと、
古びた卒塔婆がわたしを出迎えた。
昔は村落があったのだろう。
幾つかの卒塔婆とは別に、小振りな丸い石が二つ、
隅に追いやられたかのように、並んで置いてある。
枯れた花と、燃え残った線香。
飼っていた犬や猫の墓だろうか?
「…帰ろう。」
だが、何処から来たのかわからない。
気が付くと、露許り開けた場所にわたしはいた。
山の中の村落。木に囲まれた民家。
30代ほどの女性と、
まだ年端もいかない男の子が縄で縛られていた。
殴られて、蹴られ、口から血を流していた。
「おまえらはよそからこの村に来たんだ。
この村でお金が盗まれたんだ。村の連中が盗む訳がない」
村の誰かが鍬(くわ)を持ってきて、母と子を『残虐』した。
辺り一面、血の海と化した。
その時、村の女の子が泣きながらやって来た。
「お金が無くなたのは勘違いだった。
引き出しにしまったことを忘れていた」
村の大人たちは声を揃え、
「勘違いだったら仕方ねーな。
親子の死体はどっか埋めとけ」
女の子は泣きながら叫んだ。
「お墓作ってあげて。せめて、お墓作ってあげて。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
わたしは顔を、恐らくはくしゃくしゃにして、
その場から走り去った。
あの墓だ。ただ、古い卒塔婆に混じり、
新しめの卒塔婆も立っている。
あの二つの石の前、20代ぐらいの女性が手を合わせている。
線香の煙、供えられた花。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」と、
何度も何度も口にした。
…わたしは何処を彷徨っていたのだろうか。
その場から走り去るも、
あの二つの石の前、40代ぐらいの女性が手を合わせている。
線香の煙、供えられた花。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」と、
何度も何度も口にした。
「…わたしを帰して!元の場所に返して!」
見渡すと、最初に見た、古びた卒塔婆がわたしを出迎えた。
お婆さんがやってきて、あの二つの石の前にしゃがみ込む。
線香の煙と、花を供えて、手を合わせる。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
わたしは後退りしながら、墓の場所から遠ざかった。
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わたしはどのように帰って来られたのだろう。
もう随分と月日が経ってしまった。
あの出来事はまぼろしだったのだろうか?
あのお婆さんは今どこで何をしているのだろうか?
あのお婆さんすら、まぼろしだったのだろうか?
国道を挟んで、むこうがわに山が見える。
まるで、あの親子を殺した鍬(くわ)のように、
今まさに、重機が山を削っている。
国道のむこうがわ、山が失われていく。


第、1216話 熊が見ている (2022.10.09)
花柄ファンタジー「はい、『花柄ファンタジーの虚舟ラジオ』です。
恋心レッドの、天沢裕菜です。
友情パープルの、蘢宮夢です。
微笑みイエローの、源広佳です。
初恋ピンクの、一香奈です。
そよ風ブルーの、郎女真利奈です。」
天沢裕菜「ドレミパソラピド♪」
蘢宮夢「どんぐりこりこり♪」
源広佳「ドライブレコーダー♪」
一香奈「当て逃げを検挙♪」
郎女真利奈「秋茄子は嫁にクワクワ♪」
天沢裕菜「では、本日最後の曲で、『平成ツチノコ隊・I』
カノぽっぽこと、平沢華音ちゃんが作ってくれた、
花柄ファンタジーの新曲、『よこはま・きゅりおしてぃ』
カップリングで、『熊が見ている』」
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熊が見ている
歌手:花柄ファンタジー
出会ってしまった 立ち去れないわ
熊が見ている まんまる目玉
ぬいぐるみと同じ顔をして 山深い森の中
道に迷ってしまったの 帰ることが出来ないわ
熊の後を付いていくと 街の灯りがお出迎え
サヨナラと手を振っても 熊が見ている宵の口
サヨナラと手を振っても 熊が見ている宵の口
窓から見えるの ガラスを隔て
向かい合わせね つぶらな瞳
リスではない それはわかってる 眺めてる 家の中
旗揚げゲーム教えると 前足上げて招き熊
右を上げて左下げず 窓越しだけどハイタッチ
サヨナラと手を振っても 熊が見ている宵の口
サヨナラと手を振っても 熊が見ている宵の口
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1214話 またはそれ以前参照-


第、1215話 10月だ!怪談だ!マタタビの、『綿毛』 (2022.10.02)
いつからか僕は、幽体離脱が出来るようになったようだ。
誰も僕の存在に気付かない。まるで透明人間だ。
苦手なテストで幽体離脱!
秀才くんの解答を盗み見!
賢い子ちゃんの解答も盗み見!
あれ、秀才くんの袖にカンニングペーパー。
教育長の息子となると、大変なんだ。
あれ、賢い子ちゃんのメガネ、レンズに文字が出たり消えたり。
さすが、父親はコンピュータシステムエンジニア。
廊下をさまよっていると、男性教師がこっそり女子トイレへ。
仕掛けていた小型カメラを回収したようだ。
夜の町をさまよっていても誰にも呼び止められはしない。
校長先生が顔にマスクとサングラス。女性の前に立ちはだかった。
そして、おちんぴょこを出すと、大回転しながらおしっこ放出。
逃げまどう女性。追い掛ける校長。秘技、大回転おしっこの舞い。
翌日は朝礼で校長先生のなが〜いお話。
偉そうなことをただ繰り返し、ただ繰り返し。
全く、低脳ほど話をまとめることが下手だ。
ある日、クラスに転校生。僕の席に座る。
「その席、ワクチンの副反応で死んだ、
幽太って奴の席だったんだよ!」と脅す奴。
そりゃ、何気にびびる、転校生。
そうか。幽体離脱と思っていたら、僕は死んでいたんだ。
――屋上から町を眺める。
どんなに大声で叫んでも、その声は誰にも届かない。
そうなんだ。僕は屋上から飛び降りて死にたいと思っていたんだ。
なのに、ワクチンの副反応で、うっかり死んでしまった。
では改めて、屋上から飛び降りて死なせてもらおうか。
フェンスを乗り越え、落下していくと思いきや、
まるでふわふわと風に舞う綿毛のように、
ゆっくりと、ゆっくりと、僕は天に舞い上がっていった。


第、1214話 よこはま・きゅりおしてぃ (2022.09.25)
花柄ファンタジー「はい、『花柄ファンタジーの虚舟ラジオ』です。
恋心レッドの、天沢裕菜です。
友情パープルの、蘢宮夢です。
微笑みイエローの、源広佳です。
初恋ピンクの、一香奈です。
そよ風ブルーの、郎女真利奈です。」
天沢裕菜「ジェームズ・ウェッパッパ宇宙望遠鏡って知ってる?」
蘢宮夢「アメリカ航空宇宙局の赤外線観測用宇宙望遠鏡?」
源広佳「でも、撮影された画像って、なんだかんだ、CGなんでしょ?」
一香奈「でっちあげの国なんでしょ?」
郎女真利奈「侵略者の国なんでしょ?」
天沢裕菜「では、本日最後の曲で、『平成ツチノコ隊・I』
カノぽっぽこと、平沢華音ちゃんが作ってくれた、
花柄ファンタジーの新曲、『よこはま・きゅりおしてぃ』」
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よこはま・きゅりおしてぃ
歌手:花柄ファンタジー
開港場選抜 ペリー来航
異人と交流 急速に発展
アイスクリームの発祥地
写真館の発祥地
石鹸だって発祥地
よこはま・きゅりおしてぃ
はじめてがいっぱい
馬車馬通りに馬の糞
あれから幾年月 ビルに囲まれ
車が行き交い 指定都市
シウマイ弁当4000食
忽然消えた?4000食
何処へ消えたの?4000食
よこはま・きゅりおしてぃ
謎解きが溢れる
ミラクルシティとクルーズ船
グルメやファッション楽しんで
野毛山公園楽しんで
スタミナ奪う高低差
よこはま・きゅりおしてぃ
トキメキがいっぱい
時をかけると馬の糞
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1212話 またはそれ以前参照-


第、1213話 防犯メール病座談会 (2022.09.18)
主催者「昨今の日本、防犯メール病が酷い。
70歳くらいの男が道路上で小学生女児らに
声かけ手招きしてあめ差し出すと、
小学生女児らは、防犯メールで注意喚起」
A太「失われる昭和」
B郎「もう、すっぽんぽんで縄跳びしながら女児に近付けないなぁ」
C晴「そこで問題です。ナンシー・○ナトラが
1962年に発表した楽曲『○○○のキッス』ですが、
○○○は何でしょう。ヒント、
1・レモンというよりクマじゃねぇ?」
主催者「小学生女児が見知らぬ女から『一緒に遊ぼう』
と、声をかけられたとして、防犯メールで注意喚起」
A太「消えゆく昭和」
B郎「もう、すっぽんぽんで竹馬乗りながら女児に近付けないなぁ」
C晴「2・レモンが蜂の巣襲っているけどクマじゃねぇ?」
主催者「小学生女児が、長い棒を持った不審者が
歩いているのを目撃、防犯メールで注意喚起」
A太「うま○棒も値上がりしたしなぁ」
B郎「もう、すっぽんぽんで玉乗りしながら女児に近付けないなぁ」
C晴「3・レモンが全身黒い毛生やしているか?クマじゃねぇ?」
主催者「通行中の女性が見知らぬ男から
『病院までの行き方を教えて』と、声を
かけられたとして、防犯メールで注意喚起」
A太・B郎・C晴「正解は『クマ』です」
主催者「違うだろ!」


第、1212話 彎曲 (2022.09.11)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1210話 またはそれ以前参照-
中村千春「罰ゲームはボヨヨ〜ン」
ボヨヨ〜ン「なんだよ、またかよ!」
大谷幸恵「次のイベントで、タランチュラ星雲のコスプレ。
これが完成イメージイラスト」
ボヨヨ〜ン「なんだよ、コロシテくんみたいだな!」
岩永麻理奈「ボヨヨ〜ンは素でコロシテくんみたい」
ボヨヨ〜ン「誰がコロシテくんじゃ!」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です」
菅原真美子「竹もボヨヨ〜ンといっしょにコロシテくんのコスプレ」
竹「ほっそり体型ではコロシテくんにならないよ」
ボヨヨ〜ン「誰がデブじゃ!」
二階堂幸恵「ボヨンデブ星雲」
栗「いきなりですが、ぼくは、『柿』でも『梨』でもなく、栗林栗次郎です」
渋谷忍「突然、誰よ!」
竹「すみません、いとこです」
カノぽっぽ「ならば、栗、おまえもやれ」
ボヨヨ〜ン「イヤじゃ!絶対イヤじゃ!」
竹「巻き添えを食うのは御免です!」
栗「栗ご飯のおいしい季節ですね」
ボヨヨ〜ン「栗ご飯は関係ないだろ!」
竹「栗ご飯に罪はないですよ!」
栗「ぼくにも罪はありません!」
カノぽっぽ「静かになさい」
---------------------------------
彎曲
ニューアルバム『絵本』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
光の中の地球 光の中の生物
太陽に照らされて星が輝く
囁いた宇宙の声 煌めいた美しい人
約束は忘れない 瞳は瞬く
振り返ってごらん
笑顔ってステキだったよね
思い出してごらん
涙さえ光を放っていたよね
その眩しさが永遠とぼくらは信じていた
二本の足で歩いて此処まで辿り着いたんだ
光の先を求めて此処まで辿り着いたんだ
夜が明けたら何もかも変わって見えたんだ
夜が明けたら何もかも終わって見えたんだ
湾曲する人類の明日 歪められた人類の道
光はもう人類を照らしてはくれない
そんな未来が寄せては返す波のように…
光の中の地球 光の中の生物
太陽に照らされて星は輝く


第、1211話 南極昔ばなし「ぺんぎん地蔵」 (2022.09.04)
むかしむかし、あるところに、
ぺんぎんの群れの中へそりごと突っ込んでいったり、
執拗に追い立ててみたり、悪質な迷惑運転をする小僧がおったと。
あるとき、棒立ちの一匹のぺんぎん目掛け、そりごと突っ込んだと。
そうしたら、そりが木っ端微塵。小僧は血みどろ。
小僧はふらふらしながらぺんぎんを追い掛けると、
気付けば墓地へ迷い込み、奥の古い地蔵堂を見つけ、
小僧が地蔵堂の中に入ってみると、
ぺんぎんに似たお地蔵様があったと。
小僧はぺんぎんに似たお地蔵様が戒めてくれたんだと悟り、
二度と、ぺんぎんの群れを追い立てることはしなくなったと。
さて、それから数百年経ったある日、
南極大陸の氷の中から、掘削調査で発見された
砕けた石を復元すると、ぺんぎんに似たお地蔵様が現れたそうな。
このお地蔵様は「ぺんぎん地蔵」と呼ばれ、
南極寺の、このお地蔵様に小魚をお供えすると、
どんな願いでも聞いてくれると、南極中の評判になったそうな。
ー教訓ー
『小魚のような弱い立場は、何時の世も都合良く踏みにじられる』


第、1210話 微風 (2022.08.28)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1207話 またはそれ以前参照-
中村千春「罰ゲームはボヨヨ〜ン」
ボヨヨ〜ン「罰ゲームなんて聞いてないぞ!」
大谷幸恵「次のイベントで、フランシスコ・ザビエルのコスプレ」
ボヨヨ〜ン「体型不自然だろ」
岩永麻理奈「フランシスコ・デブエル」
ボヨヨ〜ン「誰がデブじゃ!デブだが…」
菅原真美子「頭も剃ってトンスラ」
ボヨヨ〜ン「剃るだと!?」
二階堂幸恵「剃っても何れ伸びるから!」
ボヨヨ〜ン「おまえら、ひとごとだと思って!」
渋谷忍「定められた運命に従いなさい」
ボヨヨ〜ン「断固拒否」
カノぽっぽ「お黙りなさい」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です」
ボヨヨ〜ン「竹のほうが、フランシスコ・ザビエルが似合うぞ!」
竹「――え、そ、剃るの???」
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微風
ニューアルバム『絵本』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
小鳥がさえずる森
木の葉が擦れ合う音
キツネが落ち葉を踏み鳴らす
リスが顔を覗かせている
数十万年の時を超え過ぎゆく風
人類なんて地球上に吹いた微風
わたしたちがここにいたこと
ふたりの魂に刻まれている
小川が流れる音
魚が飛び跳ねている
タヌキが魚を狙ってる
走るトカゲ 舌を出すヘビ
数十万年の時を超え過ぎゆく風
人類なんて地球上に吹いた微風
振り返った道の向こうに
ふたりの魂が刻まれている


第、1209話 サンバにほえろ!シーズン19 (2022.08.21)
Samba62 池の人
ホタルイカ刑事「あなたが池に捨てたのは、この金の斧ですか?」
被疑者「…ちがいますよ」
ホタルイカ刑事「では、この銀の斧ですか?」
被疑者「…ちがいますって」
ホタルイカ刑事「この鉄の斧ですか?」
被疑者「…あっ、それそれ!」
ホタルイカ刑事「被害者の頭部外傷とこの鉄の斧の形状が一致」
被疑者「…あっ、;;」
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Samba63 謎の光
ホタルイカ刑事「無数の光が夜空で相次いで目撃されたらしいのよ」
タンバリン刑事「UFO騒ぎに発展されているけれど…」
ホタルイカ刑事「夏の夜に、チカチカしたがっている奴、いるわね」
散り菊刑事「…あっ、あれ;;」
サンバ刑事「夏の夜だ!!!」
散り菊刑事 〈〈 チカチカ 〉〉
ホタルイカ刑事「いたわね」
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Samba64 被写体
サンバ刑事「なんか、最近、写真に撮られちゃって。
こないだなんか、張り込みしてたら、撮影のために
木の枝を切る奴がいて、止めて欲しいんだよね」
長さん「撮り鉄?」
山さん「撮りサンバ?」
ボス「――というか、サンバの衣装が張り込みに向かない
格好だということに気付け!この、すっとこどっこい!!!」


第、1208話 ブルマー復活希望座談会 (2022.08.14)
主催者「最新スクール水着の暴走がひどすぎる」
A作「肌の露出を『悪』とする暴挙だ」
B太郎「ブルマー文化を破壊しただけでは済まないらしい」
C男「女子体育へそそがれたまなざし問題がなんだというんだ」
主催者「そもそも、昭和の女性徒は強かった。
スクールシャツからブラジャーが透けていようと、
いちいちそんな当たり前なことを気にする女生徒はいなかった」
A作「スクールシャツからブラジャーが透けていようと、
いちいち男子は興奮した」
主催者「ブルマーからおけーつがちょいとはみ出ていようと、
いちいちそんな当たり前なことを気にする女生徒はいなかった」
B太郎「ブルマーからおけーつがちょいとはみ出ていようと、
いちいち男子は興奮した」
主催者「スクール水着から――」
C男「――いちいち鼻血」
主催者「このままだと、胸にはさらし、夏でも長袖・手袋・もんぺ姿。
頭や顔を覆う頭巾を被らされ、それはもう、ブラック校則の如く」
A作「世の中、ジェンダーレス祭りなので、男女共通」
B太郎「水泳も体操の授業も運動部活動も禁止」
C男「学園生活からおしゃれが消滅」
主催者「露出とはなんだ」
A作「はみ出せ!青春」
B太郎「夕日に向かってはみ出せ」
C男「太陽がくれた露出」
主催者「『ブルマー復活希望党』を立ち上げましょう」


第、1207話 水滴 (2022.08.07)
マネージャーのボヨヨ〜ン「はい、本日は第***回平成ツチノコ隊・I、チャンネル配信です」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「は〜〜〜い」
-平成ツチノコ隊・I お暇なら、第、1202話 またはそれ以前参照-
ボヨヨ〜ン「七夕は、新暦と旧暦、どっち派?」
中村千春「どっちもいらない」
大谷幸恵「どっちも大人の事情」
岩永麻理奈「クリスマス如きに負けている、恥節句」
菅原真美子「短冊って紙の無駄」
二階堂幸恵「ナイル川の氾濫は自然の恵み」
渋谷忍「七夕まつりで象のイベントとか、頼まれないし…」
カノぽっぽ「インスタント姫とラーメン星が年に1度だけ再会できる夜」
ボヨヨ〜ン「お、おまえら、七夕をなんだと――」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「でも、うちら、七夕イベントやらないんでしょ」
ボヨヨ〜ン「――お、おう………」
竹「いきなりですが、わたくし、『梅』でも『松』でもなく、竹之内竹太郎です。
売れ残りの恵方巻きを従業員が無理矢理買わされる悲しきイベント、
『節分』より、まだ救いがあると思いますよ」
平成ツチノコ隊・I、メンバー「〜だなぁ」
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水滴
ニューアルバム『絵本』から
歌手:平成ツチノコ隊・I
雨がぱらぱら降り出した
葉から滴り落ちるしずく
溺れる前に飛び立つ羽虫
人間には翅がないからね
きみたちのように瞬時に
危機から脱出出来はしないよ
きみたちのように瞬時に
危機から脱出出来はしないよ
傘がないので急ぎ足
ハトがぼくの頭上を飛んだ
家に帰るとベランダにハト
人間には羽がないからね
きみたちのように瞬時に
安息の場所へ辿り着けない
きみたちのように瞬時に
安息の場所へ辿り着けない


第、1206話 サンバにほえろ!彩りスペシャル (2022.07.31)
Samba61 花火大会
散り菊刑事「よお、高校の時の後輩たち」
後輩「花火部部長だった、散り菊先輩!」
散り菊刑事「ここにいるみんな、花火師志望だったよな」
後輩「おれたち、未だに、落ちこぼれなんです」
散り菊刑事「まだ若いんだ!まだ青春だ!
よし!あの花火に向かってみんなで競歩だ!」
タンバリン刑事「散り菊刑事はいったい何しているんだ?
あれ、地上にいつまでも消えない花火?仕掛け花火かな?
――なんだ、サンバ刑事の背負い羽根か。ホタルイカ刑事といっしょ。
――とくれば、お邪魔しないように、そっと、退散、退散」
ホタルイカ刑事「打ち上げ花火って、
まるで、海の中で発光するホタルイカね」
サンバ刑事「なるほど、ホタルイカか。とっても綺麗だ」
ホタルイカ刑事「……とっても綺麗?」
サンバ刑事「……とっても綺麗!」
ホタルイカ刑事「……ホント?」
サンバ刑事「……ホント!」
山さん「――奴らに動きがあったぞ」
長さん「見失うなよ!すっとこどっこい」
サンバ・ホタル・タンバ・散り菊「たまや〜」
ボス「おまえら、未だに、落ちこぼれだ」


第、1205話 時の運び人 (2022.07.24)
序幕
千夏「わたしは絶対にこの家を出るわ」
父「郁子、おまえが美容院の経営に振り回されてたから、
千夏がこんな子に育ってしまったんだろ」
千夏「わたしは、すぐママのせいにする、パパがキライなの!」
父「こんなキャラクターのレターセットで、丸文字で、横書きで、
『家出しま〜す』なんて置き手紙する子供が、
何処の世界でやっていけると思っているんだ」
郁子「千夏、美容師の資格を取って、
ママの店継いでくれないの?」
千夏「ママ、ごめんね。わたしをほっといて」
郁子「何処に行こうとしているの?連絡ぐらい取れるでしょ」
千夏「しばらくおばあちゃんちに泊めてもらうわ」
第二幕
公園の浮浪者「お嬢さん、先ほどからベンチに座って
ため息吐いて、何かお悩みでもあるのかい?」
千夏「ねえ、おじさん、わたしも浮浪者の仲間に入れてよ。
家を出てみたけど、おばあちゃんちだとしょっちゅう親が電話してくるし、
親から独立した生活を送りたいのよね。もう少し、貯金でもしておけば良かった」
公園の浮浪者「両親がキライなのかい?」
千夏「――良くわからない」
公園の浮浪者「この時代から離れてみるかい?」
千夏「どういうこと?」
公園の浮浪者「こういうことさ!」
第三幕
千夏「おじさん、此処どこなの?」
公園の浮浪者「昭和のある時代」
千夏「美容学校?木造なのね。何故此処に?」
公園の浮浪者「お嬢さんの心の赴く場所に来たんだけどね。
お嬢さんがこの時代で生きられるように、色々準備をしておいたよ」
千夏「ねえ、おじさんは一体誰なの?」
公園の浮浪者「時の運び人さ」
千夏「――あれ、おじさん消えちゃった…」
美容学校の事務員「今日から寮に入居する、
千夏さんですね。これからご案内いたします」
第四幕
公園の浮浪者「本日、此処を卒業ですね」
千夏「おじさん、わたしを迎えにきたの?」
公園の浮浪者「お嬢さんが希望するならね」
千夏「わたしね、寮で恋人が出来たの。
寮で同じ部屋だった和子と生きていくの。
『将来一緒に店を持とう』って約束しているの」
公園の浮浪者「お嬢さんのママが寂しがっていたんだ。
卒業写真を撮るよね。後で、一枚渡してくれないか?
それとママへのお手紙と――」
千夏「おじさん、ママに渡してくれるの?」
公園の浮浪者「ああ、お安い御用だ」
第五幕
千夏40歳過ぎ「久し振りです。おじさん。
和子がね、亡くなってしまったんです。
やっとふたりの店が持てたのに…。
わたし、今更ママのところへは帰られないわね」
公園の浮浪者「お嬢さんは、もうこの時代の人だ。
この時代に留まりすぎた。でも、一度だけ帰れるよ。
その日のうちに戻らなければいけないけれどね」
第六幕
公園の浮浪者「お嬢さんのママにはもう、
お嬢さんが自分の娘だとわからないんだ。
お嬢さんのパパは既に亡くなっていて、
お嬢さんのママは、この老人ホームで暮らしている。
訪問理美容師が、本日来られなくなっていてね、
お嬢さんが代理で散髪できるように、手はずを整えておいた」
郁子70歳過ぎ「理美容師さん、見ていただけるかしら、この写真。
わたしの娘なんですよ。一体何処の世界で生きていたんでしょう。
木造の建物の前で、古めかしい服装を着て、今、どうしているんでしょう。
この便箋に縦書きで、筆書きで書かれた手紙。
『心配しないでね』って、――それっきり。」
介護職員「理美容師さん、このお婆さんは、理美容師さんが来る度に、
こうやって、娘の写真や手紙を見せるんですよ。寂しいんでしょうね」
千夏は、母の白髪だらけの髪の毛に、今、ゆっくりハサミを入れた。
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千夏40歳過ぎ「おじさん、わたしは和子がいない昔に戻って、
一体どうやって生きていけば良いんでしょう」
公園の浮浪者「和子さんの分まで、生き抜いて下さい。
和子さんとの夢だったお店を守って生きて下さい。
おじさんはもう、お嬢さんと会うことはないでしょう」
終幕
千夏60歳過ぎ「いらっしゃいませ」
幼い娘を連れた母「この子がね、今までわたしが
髪を切っていたのに、突然嫌がり始めましてね。
床屋に連れて行こうとしたら、『美容院にして』って。
もう、最近おませで、困っていますの。
どうか、かわいい髪型にしてあげて下さい」
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千夏60歳過ぎ「どう、こんな感じで」
幼い娘「やっぱりお母さんに切られるのよりずっといい。
お店のおばあちゃん、わたし大きくなったら
おばあちゃんみたいな美容師さんになるわ」
千夏60歳過ぎ「ありがとうね。じゃあ、御褒美に飴玉をあげるわ」
幼い娘「わあ、お店のおばあちゃん、ありがとう」
幼い娘を連れた母「さあ、うちに帰るわよ、郁子」
幼い娘「は〜い」



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